■ 柘 榴 の 間 ■
 
 
 
   

2020
孟冬
長月
葉月
文月
季夏
皐月
卯月

2019
如月

2018
長月
文月
季夏
卯月
弥生
如月

2010
文月

2008
長月
葉月
文月

2007
如月
睦月

2006
霜月
孟冬
葉月

2005
葉月
文月
季夏

2004
弥生
睦月

2003
季冬
霜月
葉月
文月
季夏
卯月
弥生
如月
睦月

2002
季冬
霜月
孟冬
長月
葉月
文月
季夏
皐月
卯月
弥生
如月
睦月

2001
季冬
霜月
孟冬
長月
葉月
文月
季夏
皐月
卯月
弥生
如月
睦月

2000
季冬
霜月
孟冬
長月

 
 
 
 
   

†名残†
白い薔薇がうなだれて開ききっている
もうすぐ花びらが落ちそうになっている
思いがけない香りが微かに残り
昨日を包んだリボンが丸まっている
3月23日

†名残†
白い薔薇がうなだれて開ききっている
もうすぐ花びらが落ちそうになっている
思いがけない香りが微かに残り
昨日を包んだリボンが丸まっている
3月23日

†暦†
あなたの耳はあまりに聡いので
夜の水の滴りに
呼び声を聞き取り
朝にはすっかり花開いてしまうのだった
3月16日

†朝の女†
引き出しの奥の宝石箱を開けたような
グリーンの甘い香りをさせて
冬の枝が芽吹くように
出立の時刻が読み上げられるのを聞いている
3月15日

†野原†
夢うつつに見る
平原の名を重ねては継ぎ重ねて
果てしなくなだらかに広がる丘陵は
黄金の実りを待つ
3月15日

†朝の往還†
屋内にまで雨が降り始めたように
絶え間ない囁きが交わされて
錆びついた車輪に滴り落ちると
切り離さなければ耐えられない呻き声が応える
3月9日

†昨日のベンチに†
名前のないものをおくことはできません
頑ななクロークの前で立ち往生し
公園は焼け落ちてしまった
菜の花の一輪も手向けられることなく
3月8日

†鏡面でダンス†
一粒の砂が耳障りにも接合面に忍び込んでいたのだ
この蓋は閉めることはできない
ひずみは鏡像を違うものに作り替えてしまった
手を伸ばしたとてすれ違うこともできない
3月6日

†滲む†
湿度が口元まで押し寄せてきて
いつしか息を止めている
望みもせぬまの侵食
騒がしい路上が地上に吹き上げてくる
3月5日

†テーブルの夢想†
このようにして失われていくのか
角砂糖には緑のしずくが滴り
もう形をとどめることができないでいる
わずかでも休息をと渇望しながらも得られぬままの今日
3月3日

†ある和音†
窓の外 夜の奥
呼びかける声のような 音楽の
疾走する変調する波打つ終息する
幌馬車で運ばれていった日々
3月3日

 
 

 
 
 
前月 次月

正門