■ 柘 榴 の 間 ■
 
 
 
   

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†神秘世界†
月光の領域に分け入ると
多くの人の顔が浮かんでいた
溺れていると
言わずもがなのことを言う
1月18日

†魅惑の航海†
時には呪文が必要だ
どこへゆくの、ナイルの上
ファルーカが微笑する
翠の島へと白い帆よ
1月18日

†魚曜日†
いつも魚の匂いがしていた
金属的な血が漂っている
何の痛みがながれているのか
斯くも非常がしみついているのか
1月18日

†吸音装置†
こだまのない地点
地下鉄のくぼんだ朝
交差点の向かい側
エレベータの巣穴に潜む
1月18日

†冬の順列†
手がしびれている時には
世界の順列を唱える
風の冷たさの順位は
朝の静寂のうちに整列
1月18日

†沈める信号†
夢中に水平線をこえる
一線の青が途切れることはない
貴方は応えを聞く間がない
手が旗のように揺れた
1月10日

†ゲーム†
黙ってカードを重ねるのだ
切り札は行方不明だ
これは去年の薔薇の残香
混ぜ合わせてさらってゆこう
1月8日

†酔歌†
そうして酩酊した
酸で満たされた氷の杯
黄金の耳輪は通る
未来を指して
1月8日

†キャラメルの指†
太陽の模様のキャラメルを
手渡した手には火がある
霞みがかって朧
甘味いっぱいで、棘
1月8日

†戯言†
耳に虫が住むようになり
木の匙には貝の螺鈿
朝日の籠はいっぱいになる
靴紐を解いて走るから
1月8日

†蘇る†
凍った池の淵で
泥を食う新芽が氷を
突き破るのを見ていたいのだ
とても終えることはできない
1月3日

†返礼†
紙つぶてが飛んできた
内側に書かれた螺旋は
心臓に噛みついている
代わりに歌を投げ返そう
1月3日

†秘密†
あなたの欠片はどこにでも
落ちている
石段の上で歌っている歌にも
たやすく貫かれている
1月3日

 
 

 
 
 
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