■ 柘 榴 の 間 ■
 
 
 
   

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†食卓にて†
手探りの食事が続いた
沈黙が骨を拾い上げた
味覚は今、正しく導こうとしている
この冷たい歓喜の源泉に
2月27日

†他人の顔†
誰かの阿鼻叫喚を
誰かの船に乗せて流している
無理やりに耳に押し込んで
もう何の予測もつかない
2月26日

†異邦の掟†
虐殺者が振り返ることはない
彼女は港についた時に鞄を失う
時計は砂漠の砂で息絶えてしまう
一直線の傷跡は風に吹き払われてしまう
2月25日

†剥落†
生えていた鱗を一枚一枚剥がすと
薄紙に包まれていた水が
書き込まれた文字の合間より昇華した
版木はエーテルに浸されて残る
2月25日

†泥濘†
光は一瞬にして消え去り
雨が紙を溶かしさる
銀河の星の軌跡を墨で描こうとしていた
泥の中には指の跡が沈んで行った
2月25日

†雲†
横たわっていた肢体から
流れ落ちる言葉がある
隠蔽される光ではなく
揮発して失われた花粉
2月22日

†河下り†
待っている時間が長すぎたので
白い帆を上げたファルーカに乗り
午後を滑りだそうとしている
彼岸は打ち捨てられた追憶
2月20日

†蓋を開けると†
壷の中で腐った果実は
酒になる暇などない
水辺に打ち上げられた缶詰の
ラベルは読めなくなるだろう
2月20日

†出立†
灰の味を味わったのを覚えている
突端の最果ての風の音が
耳を奪ったのを覚えている
靴紐を結んで行かなければならない
2月18日

†情景†
夕暮れに腕を伸ばして求めているものは
夜を受け皿に湛えて飲み干す
空の傷口は縫いとめられても
溢れるままとどめえずに溺れている
2月16日

†秘策†
誰にも咎められることがないように
指輪をはめて回して
これでお仕舞いだ
回転するものは目を閉じるのだ
2月15日

 
 

 
 
 
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