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†オマージュ†
音楽こそ全てではないか 誰のためにと死んだ歌手が歌っている 弾丸と永遠 君は愛の歌のために
12月31日
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†真昼の輝石†
乞われるままに語りはじめていた 乞われれば手のひらさえ与えただろう 何を差し出せばいいのか 飢えてもいない琥珀のために
12月25日
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†大海†
そして、もう、押し寄せるものに 抗おうとは誰もしないのだった 風にあおられて花が飛んで行った 息を呑む間もない、全てが
12月24日
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†狩猟日†
熱がある休日には行こう あの狩りに出掛けて行こう 緩やかにゆられながら追う 蜜の流れる草原の奥地へ
12月23日
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†夢を見る曜日†
声が、水を含んで樹上から滴ったのだ それはある曜日のことだった 夢を見る、とは 告げられぬほどの高みから
12月23日
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†目の記憶†
わたしたちが何故そこで 出遭えなかったのかは分からない あなたの目は黄金の色だと それだけを今も憶えている
12月21日
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†銀の鎖†
泥の中に身を投げ出すのを 厭う筈などないではないか 彫刻された神々は沈黙している それでは引き裂かれた叫びの色は
12月20日
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†清めの儀式†
雲の鱗の剥がれるあいまに ばら色の島は燃えて浮かぶ 降り注ぐ灰を拾う 純粋なる水で目を洗う
12月18日
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†おとづれ†
不意打ちする夜よ 眠りに間近い中の誘いよ とまどった獣が戸を叩いたので 呼び入れようとしていた
12月17日
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†めざめ†
夜更けの銀の声の雨にめざめ 貝殻は水に浸されてゆれる 中央にある痛み 傍らに光る一滴の宝玉
12月16日
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†水の杯†
私は何を飲んでいるのか 繰り返し水差しから注がれる 尽きせぬ泉はどこにあったのか 夕暮れの問いかけの囁きのうちに
12月15日
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†炎を導く†
落ち着きのない魂に光を 翼のある声がやってきた 途絶えてはならないこの炎は 空の片隅を切り開いて昇る
12月14日
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†窓の格子に冬の薔薇†
喉の奥に時計がし掛けられている 今日は叫びの日だ 一枚の紙を丁寧に引き裂いていった 剥がれた爪の痛みがあった
12月13日
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†今宵の祈り†
果汁を絞るようなものだ、 この歓びと言うもの 身を投げ出している道路のただ中 目の中に燃えている冬
12月12日
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†苦い石蹴り†
戸惑いのうちに苦汁は漂っていた 待ての身振りが既に哀れみを残す 置いてゆくのがよいのか この石蹴りの遊びの最中
12月12日
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†圧死した魂†
積み上げられた本からは ふとした折りに滴るものがある 圧死した昆虫は魂を どこへ残していったのだろうか
12月10日
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†夜明けの庭†
微睡みのうちから絞りだすように 生まれる夜明け の炎は流れてゆく 花びらの奥の諦念
12月10日
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†実りを摘む日†
今日も私は取引をした 過ちの多い日であった 声は囁きに近かった 誰にも渡すつもりなどないこの花
12月10日
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†懇願†
銀に手を染めたものが 還ってくる筈などないことは 疾うにもう知っているのだから 目の泉には咎め立てなどしないでいて
12月8日
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†昼間のための嗜好品†
ヒエラルキーの上をのたうつもの 順列を息遣いが乱そうとしている ああ、幻覚剤に自家中毒する 薄く剥がして食べ続けながら
12月7日
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†琥珀の夜†
輝きは手のひらのうちにこもり 冬の夕暮れがさしこんでいた 目は琥珀 この黄金の時針は何を貫くのか
12月7日
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†水面下の道行き†
望んで行くのだから、何を躊躇おう 足には薄いサンダルがあった 金の鈴を腕に鳴らして歩く それでも鈴は付いてお出でと歌っていた
12月7日
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†賜物†
それは滑らかな手にまとわりつく 革の甘い香りであって 道端に落ちていた鈴なりの枝を拾うのと 何も変わりはないのだよ
12月7日
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†困惑†
憐れみは根深く根付いているので 今更に取り出して埃を払えとは。 無情な神が、支配する苦しみに嘆くように 紙と線の王国を支配するのは困難だ。
12月6日
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†間食†
かもしかを追いかけて 今日は舌なめずりをして 指に柔らかいページをめくる 時にはソースのない皿もよい
12月5日
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†水の霊へ†
何故かは知らないが、水の中には 炎が息づいているので 目を閉じて身を差し伸べる 全てを、全てを、全てを
12月3日
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†踊りの時間だ†
何故こんなにも燃えているのだろうか 星が毎晩を縁取っている 硝子など履くつもりはない 炎の周りを踊るのだから
12月3日
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†否†
何故こんなにも大きな花束が薫っているのに。 スカートを揺らして踊っていた娘は 否という答えしか与えなかった 子供騙しの遊戯だとは言わないでおくれ
12月3日
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†午睡†
さざなみだっている青い瞼の中を カンパンゴの群れがゆく 指差して言う、ごらんよ 雲が吹き寄せてくるだろう
12月3日
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†花占い†
アイロンが熱を帯びるまでの間 夢の残りをまぶたに押さえても 朝は全てを洗い流す時 淡い花びらを剥がしてゆく
12月2日
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†擬装†
何故だ、と甘い爪に問う ヘーゼルナッツの匂いがしていた 笑い声が応えた これは一つの冗談に過ぎないと
12月1日
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†短い感傷†
サヴァンナの動物が目の前を行くとでも言うのか こうして流れ去る車の河を見下ろして 空から電話がかかるのを待っている 光が差してもう雲に隠れようとしている
12月1日
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†雨期†
夜半の物売りが通りを行きすぎる 呼び声が祈るように降りかかってくる 今夜は冬の雨が始まるのだ 枯れ枝の中にのぞくは青のイルミネーション
12月1日
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