蓺 - 漢字私註

康煕字典

部・劃數
艸部・十一劃

『唐韻』魚祭切『正韻』倪制切、𠀤音藝。『玉篇』種樹也。『詩・大雅』蓺之荏菽。『左傳・昭元年』不采蓺。《註》蓺、種也。

又『集韻』通。『前漢・藝文志』有『六蓺略』。

『廣韻』本作。『集韻』亦作藝秇。

音訓

反切
廣韻・去聲』魚祭切
集韻・去聲上・祭第十三・埶』倪祭切
『五音集韻・去聲卷第十・祭第十一・疑・四藝』魚祭切
官話
粤語
ngai6
日本語音
ゲイ(漢)
うゑる
わざ

解字

白川

【補註】埶字條も參照のこと。

『經典釋文』に、唐人は種蓺の字に蓺、六藝の字にはを用ゐるといふが、二字とも『説文解字』に見えず、『説文解字』の𡎐(埶)も金文に𬂴に作る字であらう。

藤堂

艸とと音符(木を土の上に植ゑて育てる)の會意兼形聲。のもとの字。

落合

からを省いた形。

漢字多功能字庫

初文はに作り、人が手を前に伸ばして草木を植ゑる形に象る。埶が形勢の勢を表示するのに常用されるやうになつたため、後にを加へて蓺を分化し、本義の植ゑる意を表す(裘錫圭)。後世ではを多用し蓺を用ゐず。

古書で蓺で以て植ゑる意を表す例は次の如し。

蓺はまた刈と通じ、割(この場合は刈り取る意か)を表す。

屬性

U+84FA
JIS: 2-86-67
JIS X 0212: 57-10