士 - 漢字私註

説文解字

士
事也。數始於一、終於十。从。孔子曰、推十合一爲士。凡士之屬皆从士。
士部

康煕字典

部・劃數
部首

『廣韻』『集韻』『韻會』𠀤鉏里切、音仕。四民士爲首。『詩・大雅』譽髦斯士。『禮・王制』命鄕論秀士、升之司徒、曰選士。司徒論選士之秀者、升之學、曰俊士。升於司徒者、不征於鄕、升於學者、不征於司徒、曰造士。大樂正論造士之秀者、升之司馬、曰進士。

又官總名。『書・立政』庶常吉士。『禮・王制』天子之元士、諸侯之上士、中士、下士。

又『孔安國曰』士、理官也、欲得其曲直之理也。『書・舜典』帝曰:臯陶、汝作士。『左傳・僖二十八年』士榮爲大士。

又漢制、嘗爵爲公侯奪免者、曰公士。

又『前漢・鄒陽傳』武力鼎士。《註》能舉鼎者。

又『前漢・李尋傳』拔擢天士。《註》能知天道者。

又『後漢・李業傳』王莽以業爲酒士。《註》時官酤酒、故置酒士。

又侍從之士。『通鑑』唐杜如晦等十八學士、時謂之登瀛州。

又士卒。『左傳・丘甲註』革車一乘、甲士三人、步卒七十二人。『家語』孔子之宋、匡人以。甲士圍之。

又男子通稱。『詩・周頌』有依其士。

又女之有士行者曰女士。『詩・大雅』釐我女士。

又『管子・牧民篇』有士經。《註》士、事也。經、常也。

又『梵書』釋子勤佛行者曰德士、無上士。

又俗塐神像曰木居士。『韓愈詩』偶然題作木居士、便有無窮求福人。

又『山海經』大荒西有國、名淑士。

又士鄕。『後漢・鄭𤣥傳』昔齊置士鄕。《註》管仲相桓公、制國爲二十一鄕、工商之鄕六、士鄕十五。

又縣名、勇士縣、屬天水郡、見『後漢・西羌傳』。

又姓。陶唐之苗裔士蔿之後、爲士氏、見『統譜』。

又複姓、漢士孫瑞、扶風人。

又與通。『書・洛誥』見士于周。《註》悉來赴役也。『詩・豳風』勿士銜枚。《註》自今可勿爲行𨻰銜枚之事。

又叶主矩切、音雨。『詩・大雅』赫赫明明、王命卿士。叶下父。父、音甫。

『說文』士、事也。數始于一、終于十、从一从十。

『集韻』本作𣎶。又與仕通。

音訓

シ(漢) ジ(呉) 〈『廣韻・上聲・止・士』鉏里切〉
をとこ。さむらひ。もののふ。つはもの。つかへる。

解字

金文の字形を見る限り、斧鉞に象るとするのが妥當か。

白川

象形。鉞の刃部を下にして置く形に象る。その大なるものは。王、士ともに、その身分を示す儀器。

説文解字に孔子説を引くが、當時の俗説であらう。

士は戰士階級。卿は廷禮の執行者。大夫は農夫の管理者。この三者が古代の治者階級を形成した。

藤堂

象形。陰莖の突き立つさまを描いたもの。牡字の旁。成人して自立する男。

落合

象形。字源には諸説あるが、建築物の象形である享の初文の亯やの上部と似た形であり、恐らく小さな建物であらう。

甲骨文では祭祀名に用ゐる。《合集》11006貞、勿士燎十牛。

【補註】落合の擧げる字が、金文以降と繼承關係を有する字なのか、疑問。

漢字多功能字庫

金文は斧の類を象る。手に斧を持つ武士(兵士)を表すのに用ゐ、本義は兵士。

『詩・小雅・采芑』鄭玄箋士、軍士也。士は斧を象るが、それは士が斧を執り事をなす人であるからで、それで斧の形の向きを變へて、士字とした。斧鉞は王權の象徵で、またを表すこともできる。甲骨文の士と王は同じ形で、讀んで士となすことができ、また讀んで王となすことができる(林澐)。後に士はまた男子の通稱に用ゐ、またひろく讀書人、辦事人、卿士、官吏を指す。

金文の士の底の橫劃は斧鉞の曲がつた刃を象り、後に簡化して上側の橫劃と同じやうな長さの橫筆となり、小篆以後、兩橫劃の上を長く下を短くしてと區別する。

金文での用義は次のとほり。

戰國文字では派生義に用ゐる。

漢帛書での用義は次のとほり。

屬性

U+58EB
JIS: 1-27-46
當用漢字・常用漢字

関聯字

士に從ふ字

士聲の字