高 - 漢字私註

説文解字

崇也。象臺觀高之形。从。與倉、舍同意。凡高之屬皆从高。
第三句の口を説文解字注はにつくる。
第四句の段注に倉舍皆从囗。象築也。といふ。
篆文に、冂中の口を口につくる例と、囗(或はの古形)につくる例の兩方がある。甲骨文や金文は口につくる。
高部

康煕字典

部・劃數
部首

『廣韻』古勞切『集韻』『韻會』居勞切、𠀤音羔。『說文』崇也。象臺觀高之形。从冂口。與倉舍同意。『易・繫辭』𤰞高以𨻰、貴賤位矣。《註》高謂天體也。『又』崇高莫大乎富貴。

又『史記・高祖紀註』張晏曰、禮諡法、無高以爲功、最高而爲漢帝之太祖、故特起名焉。

又地名。『前漢・地理志』沛郡高縣。

又姓。『史記・仲尼弟子傳』高柴。

又『集韻』『韻會』𠀤居号切、音誥。度高曰高。『左傳・隱元年・都城過百雉註』一雉之牆、長三丈、高一丈。『釋文』高、古報反。又如字。

又叶居侯切、音鉤。『柳宗元・柳評事墓銘』柳侯之分、在北爲高、充于史氏、世相重侯。

又叶居何切。『蘇黃門・嚴顏𥓓』相傳昔者嚴太守、刻石千歲字已譌。嚴顏生平吾不記、獨憶城破節最高。

『韻會』俗作

廣韻

上也、崇也、逺也、敬也。又姓、齊太公之後。食采於髙因氏焉出渤海漁陽遼東廣陵河南五望。又漢複姓、髙堂氏出泰山。古勞切。二十一。

音訓

カウ
たかい。たふとい。まさる。

解字

白川

京の省文との會意。京は戰場の遺棄屍體を塗り込んで作つた凱旋門。そこで呪祝が行はれた。口はそのやうな祝詞を收める器の形。

本來は名詞で大觀の象。高明の神を招く所。卜文の圖象に、高の上に呪飾の標木を添へた形のものが多く、それは神の憑依するところとされた。それで高は神明のことに關して用ゐるのが原義であつた。

金文の《秦公𣪘》に高弘にして慶とは祖德を譽める語。高祖、高祖妣などもその意。

のち、高大、高貴、高雅の意に用ゐる。

藤堂

象形。臺地に建てた高い建物を描いたもの。

また槁に通じて、乾いた意をも含む。

落合

二階建ての建築物の象形。あるいはそれにを加へた會意字。口は恐らく建物に收めた物資を表す。口は祭器とする説もある。髙の形が元の字形を良く表し、高は古文で現れた形。

甲骨文での用義は次のとほり。

  1. 高楼。高い建物。《合集》6477貞、王往于[主山]高。
  2. 遠い祖先。高祖や高妣などの呼稱もある。また王亥や河などの自然神を高祖と呼ぶ例もある。
    • 《殷墟小屯中村南甲骨》58癸丑貞、求禾于高、燎五牛。
    • 《甲骨綴合集》11甲子貞、求禾于高祖、辛未酒。
  3. 地名。《英國所藏甲骨集》2555壬午卜貞、王田高、往來亡災。

漢字多功能字庫

甲骨文、金文はに從ふ。冂は地面より高い堂基の形で、高は臺基の上に建てられた樓觀を象り、本義は高い樓臺。崇高、高尚、高貴の高を派生する。

高い所から遠くを眺めることができるため、高にはまた遠の義がある。後にを加へて京と區別する。一説に口は屋の下層の窗を象るといふ(孔廣居)。

甲骨文、金文での用義は次のとほり。

漢帛書では高矮の高を表す。《馬王堆・老子甲本卷後古佚書》臺室則崇高、汙池則廣深。又云故『詩』曰、「高丘之下、必有大峽。高臺之下、必有深池。」

屬性

U+9AD8
JIS: 1-25-66
當用漢字・常用漢字
U+9AD9

関聯字

京が高に從ふとも、高が京に從ふとも言はれる。良く似た字であることは確か。

高に從ふ字

説文解字・高部のほか、歊、嵩、喬、臺など。

高聲の字