鞫 - 漢字私註

説文解字

𥷚

窮理罪人也。从聲。居六切。

㚔部
𥲩

或省言。

説文解字注

𥷚

竆治辠人也。各本作理。唐人所改也。今依『篇』『韵』正。辠各本作罪。今依『廣韵』正。『〔禮記〕文王世子・注』曰、讀書論法曰鞠。正義云、讀書、讀囚人之所犯罪狀之書。用法、謂以法律平斷其罪。『周禮・小司寇』讀書用法。先鄭云、如今讀鞫已乃論之。『漢書・功臣侯表』坐鞠獄不實。如淳云、鞠者、以其辭決罪也。『〔同〕張湯傳』訊鞫論報。張晏云、鞫、一吏爲讀狀論其報行也。『〔同〕㓝法志』遣廷史與郡鞫獄。如淳云、以囚辭決獄爲鞫。謂疑獄也。按鞫者、俗𥷚字。譌作鞠。古言鞫、今言供。語之轉也。今法具犯人口供於前。具勘語擬罪於後。卽周之讀書用法。漢之以辭決罪也。鞫與竆一語之轉。故以竆治罪人釋鞫。引申爲凡竆之偁。『〔詩・邶風〕谷風』『〔齊風〕南山』『〔小雅〕小弁』傳曰、竆也。『〔大雅〕公劉・傳』曰、究也。『〔小雅〕節南山・傳』曰、盈也。究亦竆之意。『〔小雅〕蓼莪・傳』曰、養也。養與竆相反而成。如亂可訓治。徂可訓存。苦可訓快。若『〔小雅〕采芑・傳』曰、鞫、告也。此則謂鞫卽告之叚借字。『文王世子』告於甸人。亦是叚告爲鞫也。

从㚔人言。會意。㚔人言者、犯罪人之言也。竹聲。居六切。三部。按此字隷作鞫。經典從之。俗多改爲鞠。大誤。

𥲩

或省言。

【補註】文中の㚔字を一橫劃を缺く形に作る。

康煕字典

部・劃數
革部・九劃

『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤居六切、音菊。音1『說文』窮理罪人。『玉篇』問鞫也。『爾雅・釋言』鞫、究、窮也。『詩・大雅』鞫哉庶政。『史記・酷吏傳』訊鞫論報。

又『詩・邶風』昔育恐育鞫、及爾顚覆。《傳》鞫、窮也。『釋文』鞫亦作

又『詩・大雅』芮鞫之卽。《箋》水之內曰隩、水之外曰鞫。『爾雅・釋丘』厓內爲隩、外爲隈。《疏》隈、當作鞫。傳寫誤也。

又地名。『左傳・成二年』次于鞫居。《註》衞國地。

『集韻』本作𥷚。或作𥲾𥲩

部・劃數
竹部・十劃

『集韻』居六切、音匊。『說文』窮理罪人也。與𥷚同。或省言。

部・劃數
竹部・十一劃

『玉篇』同𥷤

部・劃數
竹部・十七劃

『廣韻』『集韻』𠀤居六切、音匊。窮理罪人也。『楚辭・天問』皆歸射𥷚、而無害厥躬。《註》凡能取中皆曰射。𥷚、窮也。言啓之所爲、皆歸于中理而窮情、夫孰能害之者。

部・劃數
言部・八劃

『廣韻』『集韻』𠀤居六切、音菊。『說文』窮理罪人也。本作𥶶。『集韻』與同。

異體字

『廣韻』所載。

或體。

音訓義

キク(漢)(呉)⦅一⦆
ただす⦅一⦆
きはまる⦅一⦆
官話
⦅一⦆
粤語
guk1⦅一⦆

⦅一⦆

反切
廣韻・入聲』居六切
集韻・入聲上屋第一』居六切
『五音集韻・入聲卷第十三・屋第一・見三菊』居六切
聲母
見(牙音・全清)
等呼
官話
粤語
guk1
日本語音
キク(漢)(呉)
ただす
きはまる
罪を問ひ質す、取り調べる。
行き著く、行き詰まる、困窮する。
『廣韻』𥷤: 『說文』曰「窮治辠人也」。𥲩: 上同。: 上同。
『廣韻』: 法用。
『集韻』𥷚𥰬𥱩鞫諊: 『說文』「窮理罪人也」。或省、亦作𥱩鞫諊。
『康煕字典』上揭

解字

白川

𥷤は、の會意。

『説文解字』に辠人を窮治するなりと訓じ、㚔(幸)と人と言とに從つて竹聲とするが、字は會意。

竹は鞭笞、幸は手械てかせの形。人に手械を加へ、これを窮治(嚴しく訊問)し、ときに鞭笞を加へる。言は神に誓つて虛僞の申し立てをしない意。今の宣誓に當たる。

鞫、鞠などの字をも用ゐるが、𥷤が本字。

藤堂

鞫は、と音符鞠(締め附ける)の略體の會意兼形聲。窮は、鞫の語尾がŋに轉じた言葉。

諊は、と音符(ぐつと丸める、締め附ける)の會意兼形聲。

屬性

U+97AB
JIS: 1-75-81
𥰬
U+25C2C
𥲩
U+25CA9
𥷚
U+25DDA
U+8ACA
JIS X 0212: 62-9
𥷤
U+25DE4
𥲾
U+25CBE