捷 - 漢字私註

説文解字

捷

獵也。軍獲得也。从聲。『春秋傳』曰「齊人來獻戎捷。」疾葉切。

十二手部

説文解字注

捷

獵也。以㬪韵爲訓。謂如逐禽而得之也。

軍獲得也。〔詩〕小雅〔采薇〕』「一月三捷」《傳》曰「捷、勝也。」《箋》云「往則庶乎一月之中三有勝功。」『春秋經〔莊三十一年〕』「齊矦來獻戎捷。」『易〔晉〕』「晝日三接」『〔禮記〕內則』「接以大牢」《鄭注》皆讀爲捷、勝也。是古文叚借字也。又按『〔詩〕大雅〔烝民〕』「征夫捷捷」、言樂事也。又『〔詩・周頌〕有瞽』《傳》曰、業、大板也。捷業如鋸齒。皆其引申之義。

从手疌聲。疾葉切。八部。

『春秋傳』曰「齊人來獻戎捷。」莊三十一年。《左氏》《公》《穀》皆作「齊矦」。按作人近是。不必親來。

康煕字典

部・劃數
手部・八劃

『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤疾葉切、音倢。讀若潛入聲。『說文』獵也、軍獲得也。『春秋・莊三十一年』齊侯來獻戎捷。『穀梁傳』軍得曰捷。

又『廣韻』尅也、勝也、成也。『增韻』報勝曰捷。『詩・小雅』一月三捷。

又佽也、疾也、急也。『詩・大雅』征夫捷捷。《疏》舉動敏疾之貌。『前漢・東方朔傳』捷若慶忌。

又『爾雅・釋詁』際接翜、捷也。《鄭註》捷者、相接績也。

又數名。『小爾雅』二十四銖曰兩、兩有半曰捷。

又姓。『淮南子・人閒訓』黃帝臣捷剟。『前漢・藝文志』捷子二篇。《註》齊人武帝時說。

又『集韻』『韻會』𠀤七接切、音妾。捷捷、口舌聲。『詩・小雅』捷捷幡幡、謀欲譖言。通作、亦作

又『集韻』『韻會』『正韻』𠀤測洽切。與插同。『曹植・七啓』捷忘歸之矢。

音訓義

セフ(漢) ゼフ(呉)⦅一⦆
セフ(漢)(呉)⦅二⦆
セフ(推)⦅三⦆
サフ(推)⦅四⦆
かつ⦅一⦆
さとい⦅一⦆
すみやか⦅一⦆
官話
jié⦅一⦆
qiè⦅二⦆
粤語
zit6⦅一⦆
cip3⦅二⦆

⦅一⦆

反切
廣韻・入聲』疾葉切
集韻・入聲下葉第二十九』疾葉切
『五音集韻・入聲卷第十五・葉第十・從四捷』疾葉切
聲母
從(齒頭音・全濁)
等呼
官話
jié
粤語
zit6
日本語音
セフ(漢)
ゼフ(呉)
かつ
さとい
すみやか
勝つ。戰勝する。勝ち。戰利品。
素早い。動きが速い。

⦅二⦆

反切
集韻・入聲下葉第二十九』七接切
『五音集韻・入聲卷第十五・葉第十・清四蕺』千協切
聲母
清(齒頭音・次清)
等呼
官話
qiè: 藤堂に據る。
粤語
cip3
日本語音
セフ(漢)(呉)
ぺちやぺちやと早口で喋るさま(藤堂)。『康煕字典』捷捷、口舌聲。

⦅三⦆

反切
集韻・入聲下葉第二十九』尺涉切
『五音集韻・入聲卷第十五・葉第十・穿三謵』尺渉切
聲母
穿(正齒音・次清)
等呼
日本語音
セフ(推)
『集韻』插也。

⦅四⦆

反切
集韻・上聲下・洽第三十二・臿』色洽切
『五音集韻・入聲卷第十五・洽第十一・穿二插』楚洽切
聲母
穿(正齒音・次清)
等呼
日本語音
サフ(推)
插をあるいは捷に作る。(『集韻』)

解字

白川

形聲。聲符は。疌は祭事に奔走する婦人の姿。敏捷の意がある。

『説文解字』に獵なり。軍獲の得たるものなり。とあつて、軍獲の意とする。『春秋・莊三十一年齊侯來獻戎捷(齊侯來りて戎の捷を獻ず)と見え、その義によつて解したものであらう。

戰ひに勝つ意に用ゐることが多く、『詩・小雅・采薇一月三捷(一月に三たび捷たん)のやうにいふ。勝利が字の本義。

敏捷の意より捷急、捷徑のやうな用法がある。

藤堂

會意兼形聲。は、印(伸び出る)と(手)と(足)から成る會意字で、手も足もさつと伸びて素早いことを示す。捷は、と音符疌で、疌の原義を示す。

屬性

U+6377
JIS: 1-30-25
人名用漢字