底 - 漢字私註

説文解字

底
山居也。一曰下也。从广聲。
广部

説文解字注

底
山凥也。凥各本譌作居。今正。山當作止。字之誤也。字从广、故曰止凥。『玉篇』曰、底、止也、下也。『廣韵』曰、底、下也、止也。皆本『說文』。『〔爾雅〕釋詁』曰、底、止也。又曰、底、止、徯、待也。『〔國語〕晉語』戾久將疧。《注》曰、詆、止也。『左傳・昭元年』勿使有所壅閉湫底。《服注》底、止也。杜注。底、滯也。『楚語』夫民氣縱則底。底則滯。《注》曰、底、箸也。按底訓止、與《厂部》訓柔石、引伸之訓致也、至也迥別。俗書多亂之。『〔詩〕小雅〔小旻〕』伊于胡厎。《箋》云、厎、至也。俗本多作胡底。一曰下也。下爲底。上爲葢。今俗語如是。與前一義相足。『高唐賦』曰、不見其底。虛聞松聲。『列子〔湯問〕』無底之谷。名曰歸墟。从广氐聲。都禮切。十五部。按『釋詁』替戾底厎尼定曷遏、止也。『釋文』及《唐石經》不誤。《郭注》厎義見《詩傳》。謂靡所厎止。伊于胡厎。《傳》曰、厎、至也。郭又引『國語』戾久將底。此爲底字作注也。『釋文』底音丁禮反。厎音之視反。今薺旨二韵區別亦如是。

康煕字典

部・劃數
广部・五劃

『唐韻』都禮切『集韻』『韻會』『正韻』典禮切、𠀤音邸。『說文』山居也。

又『說文』下也。又『玉篇』止也。『爾雅・釋詁』底、待也。《註》止也。《疏》底者、在物之下、是亦止也。

又『玉篇』滯也。『左傳・昭元年』勿使有所壅閉湫底。《註》底、滯也。『晉語』戾久將底、底箸滯淫。

又『增韻』器臀也。『詩・大雅』于橐于囊。《箋》無底曰橐。有底曰囊。

又文書槀曰底。『春明退朝錄』公家文書稿、中書謂之草、樞密院謂之底、三司謂之檢。祕府有梁朝宣底二卷、卽貞明中崇政院書也。

又凡供役使者曰小底。『晉公談錄』皇城使劉承規、在太祖朝爲黃門小底。

又設疑之辭。『匡謬正俗』俗謂何物爲底。此本言何等物、後省何、直云等物耳。應璩詩云、用等謂才學、言用何等才學也。去何言等、其言已舊、今人不詳根本、乃作底字、非也。唐人詩多用底字。『杜甫・寄王陶二少尹詩』文章差底病。『韓愈・曲江寄白舍人詩』有底忙時不肯來。

又與通。『韻會』厎、通作底。『詩・小雅』靡所底止。《傳》底、至也。

又與通。『前漢・枚乗傳』磨礱底厲。《註》底、柔石也。

又叶都木切、音啄。『郭璞・東海外大壑讚』寫溢洞穴、暵昏龍燭。爰有天壑、號爲無底。

音訓

テイ(漢) 〈『廣韻・上聲・薺・邸』都禮切〉[dǐ]{dai2}
そこ。とどまる。いたる。いたす。なんぞ。

解字

白川

形聲。聲符は。氐は曲刀を以て底邊を削ることを示す字。底は削つて平らかとなつた部分をいふ。

『説文解字』に山居なりとするのは、《段注》にいふやうに「止居」の誤り。また一に曰く、ひくきなり。とあつて、低處をいふ。

建物の基壇を低平にする意。故に广(屋廡の形)に從ふ。(『字通』字條)

藤堂

广(家)と音符の會意兼形聲。氐は、積み重ねた物の下部に一印をつけて、低い底を表した指示字。底は、建物の下底のこと。

漢字多功能字庫

厎字條を參照せよ、とする。

屬性

U+5E95
JIS: 1-36-76
當用漢字・常用漢字