端 - 漢字私註

説文解字

直也。从立聲。
立部

康煕字典

部・劃數
立部九劃
古文

『廣韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤多官切、音偳。『說文』直也、正也。『禮・曲禮』振書端書于君前。《註》端、正也。『玉藻』目容端。『前漢・賈誼傳』選天下之端士、孝悌博聞、有道術者、以衞翼之。

又『篇海』萌也、始也、首也。『禮・禮運』人者、天地之心、五行之端也。『公羊傳・隱元年註』上係天端。《疏》天端、卽春也。春秋說云、以元之深、正天之端。以天之端、正王者之政也。『左傳・文元年』先王之正、時也、履端于始。《疏》履、步也、謂推步曆之初始、以爲術曆之端首。『孟子』惻隱之心、仁之端也。《註》端者、首也。人皆有仁義禮智之首、可引用之。

又『廣韻』緒也、等也。『揚子・方言』緒、南楚或曰端。

又『增韻』審也。『戰國策』郤疵對智伯曰、韓魏之君、視疵端而趨疾。

又專也。『戰國策』敢端其願。《註》端、猶專也。

又布帛曰端。『禮・記疏』束帛、十端也。丈八尺爲端。『小爾雅』倍丈謂之端、倍端謂之兩、倍兩謂之疋。

又『周禮・春官』其齊服有𤣥端、素端。『鄭司農註』衣有襦裳者爲端。『穀梁傳・僖三年』桓公委端搢笏、而朝諸侯。《註》端、玄端之服。《疏》其色玄、而制正幅無殺、故謂之玄端。

又地名。『山海經』號山、端水出焉、東流注于河。又國在流沙中者、墩端璽㬇。『史記・趙世家』與韓魏分晉、封晉君以端氏。《註》端氏、澤州縣也。『前漢・地理志』蒼梧郡有端溪。

又姓。孔子弟子端木賜。

又宮門名。『後漢・黃瓊傳』舉吏、先試之于公府、又覆之于端門。《註》端門、太微宮南門也。

又獸名。『後漢・鮮𤰞傳』禽獸異于中國者、野馬、原羊、角端牛、以角爲弓、俗謂之角端弓。

又『正韻』尺兗切。與喘同。『荀子・勸學篇』端而言。《註》端、讀爲喘。喘、微言也。

又『韻會小補』美辨切。同冕。大夫以上冠也。『禮・玉藻』諸侯玄端以祭、天子玄端以朝、日于東門之外。《註》端、皆音冕。

又『韻補』叶都元切。『陸機・文賦』罄澄心以凝思、眇衆慮而爲言。籠天地于形內、挫萬物于筆端。

又叶多汪切。『楊戲贊秦子敕』正方受遣、豫聞後綱。不𨻰不僉、造此異端。

音訓

タン
ただしい。まつすぐ。はし。はじめ(發端)。いとぐち(端緒)。

解字

白川

形聲。聲符は。耑は端然として坐する巫女の形。その上部は長髮の靡く形。立は人の立つところ。儀式の場所や位を示す。所定の地位に端然として坐する巫女の形より、端正の意となり、心正しくまことの意となる。儀場における巫祝の位置は、殷の婦好墓から出土した圖象銘を持つ器物の配列の位置から考へると、亞形銘を持つものがいはゆる左上、上位の左端に位置してゐる。それではしの意となるが、そこから數へ始めるので、またはじめの意となる。

説文解字に直なりとあるのは端正の意。

禮記・祭義以端其位(以て其の位をただす)、『禮記・禮器居天下之大端(天下の大端に居る)のやうに用ゐる。

喘と通用することがある。

藤堂

會意兼形聲。立とに從ひ、耑亦聲。耑は、布の端が揃つて一印の兩側に垂れたさまを描いた象形字。端は、左右が揃つてきちんと立つこと。

漢字多功能字庫

立に從ひ、聲。本義は、正、直。『禮記・玉藻』君子之容舒遲、見所尊者齊遫、足容重、手容恭、目容端、口容止。孔穎達疏目容端者、目宜端正、不邪睇而視之。

また事物の頂部を表す。『禮記・檀弓下』柏槨以端、長六尺。孔穎達疏端、猶頭也。積柏材作槨、並茸材頭、故云以端。

また開始を表す。『禮記・禮運』故人者、天地之心也、五行之端也。孔穎達疏端、猶首也。

また頭緒(端緒)を表す。『禮記・禮運』故欲惡者、心之大端也。孔穎達疏端、謂頭緒。

また兆しをあらはす。『史記・黥布列傳』赫至、上變、言布謀反有端、可先未發誅也。

また種類を指す。『論語・為政』攻乎異端、斯害也已。

事由、原委(經緯、顚末)を指す。『史記・魏公子列傳』今有難、無他端而欲赴秦軍、譬若以肉投餒虎、何功之有哉?

思緒(考へ、考への筋道、氣分、情緒)をまた端と稱す。南朝宋・鮑照〈代東門行〉長歌欲自慰、彌起長恨端。

仔細を審さに見ることを表す。『戰國策・趙策一』韓魏之君視疵端而趨疾。

近現代の漢語では、兩手で平らに物を持つことを端と稱する。『西游記』第16回你看那眾和尚、搬箱抬籠、搶桌端鍋、滿院裡叫苦連天。

古代には多く喪祭の禮服をまた端と稱する。『周禮・春官・司服』其齊服有玄端素端。鄭玄注端者、取其正也。

また副詞に用ゐる。『韓非子・飾邪』豎穀陽之進酒也、非以端惡子反也。王先慎集解端、故也。故は故意のこと。

また量詞に用ゐ、帛類の長さの單位を表す。南朝宋・劉義慶『世說新語・雅量』王戎為侍中、南郡太守劉肇遺筒中箋布五端。

屬性

U+7AEF
JIS: 1-35-28
當用漢字・常用漢字