訶 - 漢字私註

説文解字

訶
大言而怒也。从聲。
言部

康煕字典

部・劃數
言部・五劃
古文

『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤虎何切、音呵。『說文』大言而怒也。『廣韻』責也。『正韻』譴也。『後漢・文苑傳』禰衡言不遜順、黃祖慙乃訶之。『蜀志・廖立傳』隨大將軍則誹謗譏訶。『北史・張矅傳』勵已溫尋、非欲詆訶古人得失也。

又官名。『隋書・婆利國傳』官曰獨訶邪拏、次曰獨訶氏拏。

又木名。『本草釋名』訶棃勒、一名訶子。『嵆含・南方草木狀』樹以木梡出九眞。

又國名。『唐書・地理志』廣州東南海中有訶陵國。

又通作。『前漢・食貨志』縱而弗呵。

又通作。『前漢・賈誼傳』大譴大何。《師古曰》何、問也。

又通作。『前漢・王莽傳』苛問不遜。

部・劃數
止部五劃

『唐韻』『集韻』𠀤古文字。註詳言部五畫。一曰止也。

異體字

簡体字。

音訓

カ(漢、呉) 〈『廣韻・下平聲・歌・訶』虎何切〉[hē]{ho1}
せめる。しかる。

解字

白川

形聲。聲符は。可は祝禱を收めた器を柯枝でち、その成就を求めて、神を呵責する意。その祈る聲を訶といふ。

藤堂

と音符の會意兼形聲。可は、と音符㇕の會意兼形聲字で、鉤型に曲がる、眞つ直ぐに行かず角で摩擦を起こすといふ基本義を持つ。曲がりなりにも承知すること。訶は、喉元に強い摩擦を起こして怒鳴ること。

喝(怒鳴る)は、その語尾がtに轉じた語。

漢字多功能字庫

金文はに從ひ聲。訶は歌の古字で、歌聲、歌舞を表す。

歌は『説文解字』に古文を謌に作り、訶と形が近い。簡帛文字では可と訶は相通ず。《郭店楚簡・老子乙》唯與可、相去幾可(何)。《馬王堆帛書・老子甲本》は可を訶に作る。

『説文解字』の釋大言而怒也は後起の義。

屬性

U+8A36
JIS: 1-75-37
U+3C52
U+8BC3