攴 - 漢字私註

説文解字

攴

小擊也。从聲。凡攴之屬皆从攴。普木切。

攴部

説文解字注

攴

小擊也。《手部》曰、擊、攴也。此云小擊也。同義而微有別。按此字從又卜聲。又者手也。經典𥻳變作扑。凡『尚書』、三禮、鞭扑字皆作扑。又變爲手。卜聲不改。葢《漢石經》之體。此《手部》無扑之原也。《唐石經》初刻作朴、從木者。唐元度覆挍正之從手。是也。『〔詩〕豳風〔七月〕』「八月剝棗」、假爲攴。毛曰、擊也。《音義》曰、普卜反。

从又卜聲。普木切。三部。凡攴之屬皆从攴。

康煕字典

部・劃數
部首

『唐韻』『集韻』𠀤普木切、音撲。音1『說文』小擊也。

又『廣韻』『集韻』𠀤匹角切、音璞。音2本作𢻭。楚也。『五經文字』石經作。『集韻』或作撲扑。

部・劃數
攴部(零劃)

『廣韻』凡从者、作攵同。『正字通』九經字樣作攴、今依石經作攵、與文別。『郭忠恕・佩觿集』用攵代攴、將无混旡、若斯之流、便成兩失。

音訓義

ホク(漢)(呉) ボク(慣)⦅一⦆
ハク(推)⦅二⦆
うつ⦅一⦆
官話
⦅一⦆
粤語
pok3⦅一⦆

⦅一⦆

反切
廣韻・入聲』普木切
集韻・入聲上屋第一』普木切
『五音集韻・入聲卷第十三・屋第一・滂切一扑』普木切
聲母
滂(重脣音・次清)
等呼
官話
粤語
pok3
日本語音
ホク(漢)(呉)
ボク(慣)
うつ
擊つ。小しく擊つ。
『廣韻』: 擊也。凡從攴者作攵同。
『集韻』攴撲扑䇚𦬙剝: 普木切。『說文』小擊也。或作撲扑䇚𦬙。文二十八。
『康煕字典』上揭

⦅二⦆

反切
廣韻・入聲・覺・璞』匹角切
集韻・入聲上・覺第四・璞』匹角切
『五音集韻・入聲卷第十三・覺第四・滂二璞』匹角切
聲母
滂(重脣音・次清)
等呼
日本語音
ハク(推)
楚。人を叩く棒、杖。
㩧に同じ。擊つ。
『廣韻』: 楚也。又普木切、小擊也。
『集韻』㩧𢻭撲𢪊扑攴: 『博雅』擊也。或作𢻭撲𢪊扑亦省。
『康煕字典』上揭

解字

白川

の會意。卜は木の枝の形。これでものを擊つことをいふ。

『説文解字』にすこしく擊つなりとし、卜聲とするが、卜文の形は、小さな枝を持つ形。攴の聲は、ものを擊つときの音。

藤堂

(手)の會意。棒を手に持つてぽんと叩くさまを示す。のち攵とも書く。廣く動詞を示す記號に用ゐられる。

落合

棒狀の物を持つ手の象形。

甲骨文の會意字ではと入れ替はることもある。

甲骨文には單獨では短文や缺損片にしか見えず、動詞として用ゐられてゐるが詳細不明。《合集》22536丙辰、攴禾。

屬性

U+6534
JIS: 1-58-29
U+6535
JIS: 1-58-30

関聯字

攴に從ふ字を漢字私註部別一覽・又部・攴枝に蒐める。