穴拔け日記 (平成18年4月)

4月30日 (日)

覺書: Mona を弄る その3

矢つ張りセルフ開發環境があるのとないのとでは大違ひ。でもいきなりセルフコンパイラをつくるのはしんどい。とは言つても、せめてエディタぐらゐは欲しいよね、といふことで、取り敢へずラインエディタをつくらうと考へて既に一、二ヶ月は經つたのだが、まだ全然進展してゐない。此の週末は多少時間をつくれたので、出來るところからやることにした訣である。

ファイルへの書き出しは未だであるが、キー入力を内部バッファに溜め込んでいく基幹部分は既に大體出來てゐたので、そこから手を擴げていくことにした。しかし、矢つ張り記號類の入力に支障がある。試してみると英語キーボードと日本語キーボードの擧動が混じつてゐるやうな感じであり、キーの效かないものもある。

Monaのキーボードサーバのバインディングが惡いのかと邪推して、小一時間かけてソースを洗つたが、バインディングの所爲ではなささうであつた。よく考へると、實機で試してゐる訣ではなく、QEMUでエミュレーションしてゐるのが惡さをしてゐる可能性があることに氣が附いた。で、あちこち調べてみて、QEMUにパッチを當てた上で自分でmakeしてみれば上手くいくかも、と思つた次第。

結論だけ述べると、QEMU自體はmakeせずに濟んだ、といふか、實際は結局上手くmake出來なかつた。しかし、QEMUが用ゐてゐるSDLといふライブラリにパッチを當ててmakeして、出來上がつたDLLを古い奴と入れ換へてやつたら目的を達成したので、それでいいことにする。參照したのは、QEMU on Windowsと、そこから辿つた各所。

かういふことをしてゐたので肝腎のコードを全然書き進めてゐない。かういふのを本末顚倒と人は言ふ。

暦日天候地象

13時10分頃、伊豆半島東方沖を震源とする推定M4.4、最大震度5弱の地震が發生した由。本項は氣象廳發表に據る。

4月29日 (土) : 昭和節

春の敍勳

恆例の春の敍勳が發表さる。

元内閣總理大臣村山富市が桐花大綬章を受章。

元郵政相大石千八、元岐阜縣知事梶原拓、元最高裁判事亀山継夫、同北川弘治、元科学技術廳長官中島衛、元内閣官房副長官古川貞二郎が旭日大綬章を受章。

今囘は瑞寶大綬章受章者はなし。重光章以下は省略。

4月28日 (金)

暦日天候地象

舊暦卯月朔日。

私事・獨語

續風邪。朝は熱がなかつたので出勤。しかし、ゲホゲホやつてたらそのうち上司が見かねたのか歸れと言つたので歸つて熱を測つたら……嗚呼。

世間

4月27日 (木)

私事・獨語

風邪ひいたつぽい。怠い。

4月26日 (水)

世間

4月25日 (火)

私事・獨語

定期檢診で醫者に。特段變化なし。

轉居豫定日まで一ヶ月をきつた訣だが、あれやこれやと考へると、結構面倒なこと。かといつて今更止める訣にも行かないし、その積りもないのだけども。未だ暫くは落ち着かない感じでやれやれ。

世間

舊記拔萃

平成17年4月25日

JR福知山線で脱線事故。死者107名、負傷者555名を出す大慘事となり、JR西日本は當然ながら彼方此方から叩かれに叩かれた。

4月23日 (日)

私事・獨語

久々にFFやつたけど、なんか詰り氣味。氣長に……つて言つても、これ以上氣長にやつてゐたら終らない惡寒もとい豫感。

某誌の附録のARMの載つた基盤を引つ張り出して來てプログラム載せて遊ばうとしたら、半田附けが上手く出來てゐなくて云々。まあ、やり直したら動いたので原因が特定出來てゐる訣だが。書き込み用ツールをFTPで落してくるのに一番時間を使つた樣な氣がするのがなんだかなあと思ふ。

どうせARMといふことで、GBAを引つ張り出してきて、こつちのプログラムも載せられるか、といふところだけ試してみたり。別に何かつくるアイデアがある訣ではないのが微妙なところだが。

世間

4月21日 (金)

世間

4月20日 (木) : 穀雨

暦日天候地象

穀雨 (14時26分)。

私事・獨語

遲くなつた歸りのバス、あれれと思つたら運轉手が道間違へてるし。おいおい勘辨して呉れよ、と思つたり、今更數分遲れた程度でガタガタ言つても仕方ないと思ひ直したり。

4月17日 (月)

私事・獨語

打ち合はせをしてゐたら歸るのが遲くなつた。參考になる話は聞かせて貰へたし、それで自分の認識に大きな狂ひがないのが分つたのは收穫だつたが。それにしても立ち位置が本當微妙といふか奇妙で困る。以上仕事の話。

世間

4月15日 (土)

世間

舊記拔萃

平成17年4月15日

衆議院憲法調査會が最終報告を決定。

4月13日 (木)

私事・獨語

うかと二度寢して最早初遲刻必至と思ひきやなんとかギリギリセーフ。なれど、調子はその後もさつぱり。故に定時で早々に切り上げ。まあ、かういふ日もあるよね、と居直つてみる。つふか、結果だけ見れば別に惡いことは何もしてゐないから居直る必要もない筈なのだけども。何か理不盡。實に不可解。兔角此の世は棲み難い。

4月12日 (水)

私事・獨語

今更だが成分解析をしてみた。結果は以下の通り。

oZ/acyの77%は魔法で出来ています

oZ/acyの10%は税金で出来ています

oZ/acyの6%はマイナスイオンで出来ています

oZ/acyの4%は心の壁で出来ています

oZ/acyの3%は言葉で出来ています

4月11日 (火)

世間

私事・獨語

今日はどうにもお疲れモード。恢復が完全でない? 未だ火曜日といふのに。早めに寢るに不如、なんやらうねえ。

4月9日 (日)

世間

4月8日 (土)

私事・獨語

久々にFF12をした。未だ15時間程しかしてゐない。取り敢へず空氣の如き主人公はそつちのけで王女殿下最強化を進めてたりする。

勇者、待てども來ず (9)

惡魔達が魔王の前で默りこくつてゐるのと同じ頃、カディール王國では御前會議が紛糾してゐた。財務相の決算報告が豫想外の赤字であつたことに、國王ゲオルグ・ヨハン三世が不快感を示した爲であつた。槍玉に擧げられた財務相は、國防相に責任轉嫁し、國王が親しく國防相を詰問する異例の事態になつてゐた。

「戰費がここまで膨らんだ理由は何か」

「單純に戰費だけではありません。ブラヴァントに破壞された市街、國防施設の復舊、對惡魔部隊の養成と、豫算のかかる案件は山積みであります」

「ううむ」

國王は反論できずに默り込んだ。そこに割り込んだのは、内務相であつた。

「しかし、國防相、この退魔報償費といふものの支出がかなり多い氣が致しますが」

「それは……」

「はつきりと申さぬか」

「では申し上げます。陛下が勇者の稱を賜與されたアレス・マグリスほか二名がここ數月、魔物退治をしては報償費を請求して來るものでして。却下理由もなく、支拂つてゐたらかなりの額になつたので御座います」

「あの者どもは魔王討伐に征かずにそんなことをしてゐるのか」

「そのやうで御座います」

「早く魔王討伐に差し向かはせよ」

「再三申し附けてゐるのですが、マグリスは兔も角、グーリー家の小娘やエッセル博士がなにかと理由をつけて來るので御座います」

「不屆きな連中だ。かくなる上は勅命を出してもやらせるぞ」

國王は色を爲し、宮中書記官に命令書を書かせると、親しく署名し、それに宰相、國防相が副署した。かうして出來上がつた命令書は、國王の促すまま、直ちにアレス達のもとに送られた。

ブラヴァントでは、家臣達が誰も發言しないことに痺れをきらした魔王サタネル十一世が、一人に對して直に詰問を始めた。

「お前の知つてゐることを話せばよいのだ。何故何も言はない」

「大魔王樣、そこまで仰せなら、非禮を承知で申し上げますが、あくまで事實を申し上げるだけですので、臣らに責を問はないと約束して下さいませ」

「よからう」

魔王が簡單に諒承を與へたので、指名された惡魔はやうやく話し始めた。

「では、申し上げます。畏れながら勇者どもは、大魔王樣御自ら認められた果し状に何らの感慨も抱いた樣子これなく、カディール國内の我等が同胞を加害することに終始してをります」

「カディールに派遣した軍は大抵引き上げたのではなかつたか」

「言語道斷なことでありますが、非戰鬪員でも構はずに加害してゐるやうで御座います」

「舐めた眞似をしてくれる」

魔王が顏を引きつらせたのを見て、別の大物惡魔が口を挾んだ。

「臣の聞くところでは、此の頃ではカディール政府も勇者を持て餘して來てゐるとのことです。うまくすればつけ込む隙が出來るやも知れませぬ」

「それは予の好むところではない」

魔王はさう即答したが、取り敢へず落ち着きを取り戻した。そして續けた。

「とはいへ、人間どもが仲間割れを始めるかどうか、見極めるのも一手ではあるな」

三日後、國王直々の命令書を受け取つたアレス、カテリナ、クロードは顏を附き合はせて相談を始めた。

「陛下直々の命令だぞ。どうするんだよ」

「陛下直々だから何だつて言ふのよ。あたしらだけでブラヴァントにみすみす殺されに行けなんて、非常識にも程がある。不當な命令に從ふ必要はない」

「まあ、少し荒稼ぎをし過ぎたかな。報償費がかさんで來たので目をつけられた、といふところだらう。暫く大人しくしてゐればほとぼりも冷めるんぢやないか」

アレスは二人の言ふことが無茶苦茶だと思ひ、クロードに問うた。

「魔王は放つておいていいんですか、エッセル博士」

「魔王自ら動くとなれば別だが、何を考へてかは知らんが大人しく城に閉ぢ籠もつてゐる相手に手を出す必要はないだらうて」

「さうさう。大體、魔王を退治しても大した稼ぎにはなりやしないんだから無駄無駄」

カテリナは茶々を入れるだけ入れて、隣室にお茶を淹れに行つた。アレスはさじを投げて、それつきり默り込み、クロードは讀んでゐた本の續きを讀み始めた。

國王の命令書は、机の上に放置された。その傍には、魔王の果し状が封も切られずに放置されてゐた。

數月後、怒り狂つたカディール國王が勇者討伐を畫策するに至るのだが、それはまた別のお話。

(了)

4月7日 (金)

私事・獨語

取り敢へず草臥れた一週間も終りにけり。

それにつけても、吾乍ら妙な生き方をしてゐると思へてしようがない。業務内容について書いてうつかりすると拙いので書かないが、新採の中で、俺一人妙なポジションで、俺一人別のことをしてゐるといふ何ともな状態。

まあ、妙な生き方は今に始まつたことではないのだが。

世間

4月6日 (木)

世間

4月5日 (水) : 清明

暦日天候地象

清明 (7時15分)。

私事・獨語

三日目にしてもう一歩遲ければ遲刻、といふ體たらく。目覺まし2つ掛けてゐて、1つは多分無意識下で止め、もう一つは音に氣附く程の意識すらなかつたといふ莫迦らしさ。まあ、間に合つたからどうでもいいんだが。

購入

藤崎竜『封神演義完全版18』。

4月4日 (火)

世間

4月3日 (月) : 神武天皇祭

私事・獨語

初出勤。大して何もしてゐないが、何か疲れた。怠い。

世間

4月1日 (土) : 四月馬鹿

暦日天候地象

舊暦彌生四日。

私事・獨語

例の面子で京都に。まづ仁和寺に詣でてゆるゆると過ごす。次いで本能寺を見に行く。外からは何度か見たことがあつたものの、境内に入つたのは初めてであつた。その後はゆるりとお茶をしたり本屋を冷やかしたりして晩飯まで時間を潰し、晩飯後は徹夜カラオケで朝まで最初は勢ひよく、最後はダラダラになつて唄つてゐた。ネタ歌ばかり唄つてゐたが、ネタ禁止、或は自肅せざるを得ない状況にされたら一體どうなるのかと思つたのは、歸り着いて寢て起きた後の話。

晩飯後輕く飲み直したときに合流したグラトニー氏の話は、エイプリル・フールかよ、といふ内容であつたが、さうではないらしいので、いよいよ以て狐に化かされた氣がする吾であつた。どんなネタかは他の人のプライバシーに障りがあるので書かないが。

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