読書メモのページ
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「前日島」
ウンベルト・エーコ 著 文芸春秋 3月12日 |
とても読みにくい本だった。中身のストーリーは敢えて書かない、というか書けない。感想も書けない、沈黙あるのみ。 バロック時代の人物を、その当時の語彙で描き出しているところがやはり凄い。小説はこうでないと。 |
「ウイグルの林檎」
山崎芳江 著 六法出版社 3月7日 |
歌集。ウィグル旅行の際に読まれたと思われる短歌などが旅情を誘う。 ここに生まれここに老いゆく人の手に羊一頭無駄なく割かる 蜃気楼ゆらぐ砂漠に石一つ置かれて人の死の小ささよ 砂混じる葡萄を噛めば潔癖に似てひ弱なる島国の民 旅人とわが名思うはきき馴れぬ薬種の強く匂いたつ路地 農耕の民ならざるは晩餐の羊丸焼き酷しともせず 「ウイグルの林檎」より |
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こちらは詩集・ミステリを中心とした読書メモのページです。気が向いたら随時更新。
アラブ小説・ナイアドプレス出版作品については、別ページでまとめています。 |
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