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時の神に捧げものを。
それは夏至の日でした。その国を治める次の王を選ぶためのお祭りがありました。前の王様もその前の王様も、そのまた前の前の随分と以前から王様には二人同時に御子が生まれるので、どちらか一人を王様に選ぶために神様に捧げ物をしたのですよ。
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◇ ◆ ◇
| 次の朝、また神官たちは一つのお輿を担いで森の神殿への道を登って来ました。神殿の扉は締められておりました。
また銅鑼打ちの神官が銅鑼を鳴らしますと、孔雀の羽を手にした神官が舞い、他の神官たちが扉を開きました。 と、どうしたことでしょうか、そこには二人の御子が共に、ゆうべ残されたままに、今は互いの腕を投げかけあって床の上ですやすやと眠っておったのでした。 神様が現れた証拠には、神殿の周りにはくっきりと長い引きずった跡とぬめぬめ光るものがついておりましたが。 神官たちは黙って二人の御子をそのまま輿に乗せました。神様がどちらの御子も御召しにならなかったので、二人の御子を共に王様に御命じになったものと考えたのです。 御子たちは手を取り合って一つのお輿に乗りました。山道を下って王宮に戻ると、神官たちは輝く長い袖の衣装を二人にまとわせ、新しい王を迎えました。二人の王は共に冠を頂くと、王宮の手すりに身を顕わして、民衆に小さな手を振りました。 その日以来、王国は栄えに栄え富みに富み、田には毎年黄金の稲穂が食べきれぬほどに実り、樹木の花は咲き誇って果実は枝が折れるほど、豚も人も数多くの子を成して、絶えて飢えるもののない有様でした。 二人の王は昼は共に政を行い、夜は共に同じ寝台で眠り、離れることはありませんでした。けれども、王位につかれた御二人共に、決して子をお産みになることはなかったのです。 王家はお二人が亡くなられたその日に途絶え、そして王国も滅んだのですよ。 |
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