碩 - 漢字私註

説文解字

碩
頭大也。从聲。
段注に引伸爲凡大之偁。『釋詁』『毛傳』皆曰、碩、大也。『〔詩・邶風〕𥳑兮・傳』曰、碩人、大德也。碩與石二字互相借。といふ。
頁部

康煕字典

部・劃數
石部・九劃

『廣韻』『集韻』『正韻』常隻切『韻會』常亦切、𠀤音石。『爾雅・釋詁』大也。『易・蹇卦』往蹇來碩。『詩・衞風』碩人其頎。又『𨻰風』碩大且卷。『左傳・桓六年』博碩、肥腯、皆訓大也。

又『增韻』充實也。

又與通。

又叶常灼切、音杓。『詩・秦風』辰牡孔碩。叶下舍拔則獲。『小雅』旣庭且碩、曾孫是若。『揚子・太玄經』我心孔碩、乃後有鑠。

異體字

簡体字。

音訓

セキ(漢) 〈『廣韻・入聲・昔・石』常隻切〉[shuò]{sek6}
おほきい

解字

白川

形聲。聲符は

『説文解字』に頭大いなりと大頭の意とする。

は儀容を整へた人の姿。金文の字形によると石を拜する形であるらしく、石はいはゆる郊宗石室の類。そのやうな聖所を拜する人の形と見られる。

詩・邶風・簡兮』に見える「碩人」を《傳》に大德なり、また『詩・小雅・白華』の《箋》に妖大の人なりとする。碩はもと神事にあづかる人をいふ語であらう。

藤堂

(頭)と音符(石のやうに内容が充實した)の會意兼形聲。

漢字多功能字庫

金文はに從ひ聲。人名に用ゐる。善夫山鼎用乍(作)朕皇考弔碩父尊鼎。

段注引伸爲凡大之偁。『釋詁』、『毛傳』皆曰、碩、大也。

屬性

U+78A9
JIS: 1-32-57
人名用漢字
U+7855