説文解字私註 丙部

丙部

説文解字
位南方、萬物成、炳然。陰气初起,陽气將虧。从一入冂。一者、陽也。丙承乙、象人肩。凡丙之屬皆从丙。
康煕字典
一部四劃
『唐韻』兵永切『集韻』『韻會』『正韻』補永切、𠀤音炳。十幹名之一。『爾雅・釋天』太歲在丙曰柔兆。月在丙曰修。『說文』南方之位也。南方屬火、而丙丁適當其處、故有文明之象。
『周髀算經』上天名靑丙、下地曰靑戊。
『張衡・東京賦』大丙弭節、風后陪乗。《註》大丙、神名。
『集韻』陂病切、音柄。日名。
ひのえ
解字(白川)
器物の臺座の形、また槍、杖などの石突の形を象る。柄の初文とみてよい。
、裔はみな臺座のある形。丙はその小なるもので、槍、杖の類の石突の形より、その柄をいふ語となつたものであらう。
解字(藤堂)
机や人の脚がぴんと左右に張つたさまを象る。また、魚の尾が張つたさまを描いたもので、ぴんと張るの意を含む。
解字(落合)
落合は建築物の入口を象る。甲骨文では、建築物のほか、器物などを載せる臺座の形として使はれることもある。
解字(漢字多功能字庫)
丙字の本義については諸説紛々としてゐる。一説に魚尾といひ、一説に物の底座を象るといひ、一説に几の形を象るといふ。後の二説は比較的に取るべき説である。。甲骨文のは丙に從ふ。商字の形の解釋を考慮すると、丙字は高臺を象つてをり、物の底座あるいは几の形といふ説は取るべきと言へる。丙はあるいは柄の初文といひ、一説に兩字の半分で一字から分化したものといふ。何れにせよ、現代漢語においては、丙字の原意はすでに失はれ、多く假借して十干の第三となす。
金文には中を塗り潰す形の字がある。戰國文字には火に從ふやうに變はつたものがあり、楚系文字は多く口を加へ裝飾となす。
甲骨文では輛と讀み、量詞に用ゐる。また十干に用ゐる。また先父先妣名となす。
金文では十干に用ゐる。また廟號に用ゐる。
戰國竹簡では十干に用ゐる。
當用漢字・常用漢字