森の中から
恐竜のまなざしがすれ違う

ある夜のコンクリートは
雨に濡れながら暖かかった
恐竜の顎を乗せて吐息する

恐竜は済まして遠ざかろうとする

申し、
そこの爬虫類、どこへ
行く

恐竜が応えて言うには

これは青い古い殻
脱ぎ捨て霧を泳ぎ出て
山と詰まれた黄金を
もうすぐ拾いに
天上へ

見事な翼だ
ゆるりと開き、巨大な体躯を
くねらせ
恐竜は何処かへ帰ってゆく


 
 
 
 
正門
目録