或る朝
吹き抜けの白い壁の上
高く
とまっていた黒い天使
(あの大きな滴りはどこから涌き出てきたのか)
唸りもせず
静かな面持ち
這いずりもせず
凍りついた
誰にも気づかれることなく
秘められたことなどないのに
呼び寄せのための
卓上にある唯一のスイッチ
告知される予言の
第一文字目
巨大な楕円の感嘆符
冷酷なピリオド
投げつけられたインクの
破片
突き刺さる
(白い壁から染み出した記憶?)
前もって啓示された嘲笑う神の指先
目に見えぬ
あからさまな道標は
或る朝ふいに
高々と記される
まさに天空にほど近く
吹き抜けの白い壁の上に
止まっている
その黒い天使の告知
待っている
使、者