潮の匂いがしているのに 気づかない振りで 久し振りだと 答える
あなたの名前は扉に刻んであるから 座る椅子がなくても 嘆かないで
あなたはある夜 突然に戻る 海藻の絡んだ髪が 濡れたまま 扉を開いて言うのだ 久し振りだと 上潮に 打ち上げられて ゆらゆらした眼差しで