魂を精髄に浸す実験が行われていた閉鎖された棟は外目にも白く山林の中で輝いていたのだった。直線が交差するその瞬間のあまりに短すぎるが故の閃光。延々と伸びた廊下の両端からの移動は直線より他に描く軌跡がないのだから。一杯の熱い珈琲が線を断線させたわめることが出来たとしても幾度も引き絞られた弓の張りは遂には。毎時間に繰り返される開かれ閉ざされた扉の前を過ぎるゲーム。スパークする。直交。両端を辿るだけの路線上に燃えるのは暗号。平行な眼差しで言葉の断片がバベルの塔には飛び交うのだ。瞬間の永遠。監禁された実験棟の鎖に繋がれた時計仕掛けの残酷な甘い思いもよらぬ果実。
そして魔術は降り注いだ。
雨期に爆発する紅い花が枯れ川のほとりに大輪に開くように。

 
 
 
 
正門
目録