王女は鳥を解き放つ。
夜明けの白い光の中、リュートの音は掠れ去る。王女は塔の中にしつらえられた庭園の静かな回廊へ向かう。庭園の回廊には銀の籠、金の籠。中には白い小鳥たち。王女は鳥籠の扉を一つ残らず開け放つ。
さあ、小鳥たち、外へ飛んでお行き。自由になって森へ飛んで行ってあの人に伝えて、明日の夜闇に紛れて忍んできてと、私を連れに迎えに来てと。
空には小鳥、時ならず、眠りを覚まされ飛び交う羽根の白い輝きが降る。空を埋め、囀り交わす、夜鳴鳥、鶯、頬白、白文鳥。
夜明けの薔薇色に染められて、未だ昏い森へ小鳥たちは降り注ぐ。