語解

雜説

寒うてどうしやうもない季節の呼稱。夏冬は要らず、ただ春秋があれば宜しと思へども、さうはいかぬが現實。兔に角出掛けるのがいよいよ億劫になる時期。

取り敢へずこの季節は温いものを飲食しているだけが良い。炬燵で蜜柑も乙かも知れん。雪化粧など見るだけなら結構なものかも知れぬが、そんな日は決して外には出たくない。スキーとかわざわざ雪の降るやうな寒いところに出掛けて寒いところで遊ぶなど、もはや狂氣の沙汰としか思へぬ。わざわざ骨折つて凍えに行くなど吾は遠慮す。それでも凍えたい人は勝手にスキーでも冬山登山でも出掛けられたし。

冬はつとめてとは言ふものの、寒い朝は布團から出たくないのもまた人情ではなからうか。