穴拔け日記 (平成28年6月)

穴拔け日記 (28.6.29)

皇室事項

主上には、23日、キルギス、スペイン、タジキスタンに赴任する大使に謁を賜つた。引き續き、兩陛下には、各大使夫妻をお茶に召された。

25日午後7時22分御出門、チャレンジマッチ ラグビー日本代表對スコットランド代表戰を御覽のため、味の素スタジアム(調布市)へ行幸啓、同10時5分還幸啓。

27日午前10時18分御出門、日本學士院第106回授賞式に御臨席のため、日本學士院會館(臺東區)へ行幸啓、午後0時7分還幸啓。

世間

元宮内廳長官勳一等藤森昭一氏は、25日、逝去。合掌。

穴拔け日記 (28.6.24)

EUをめぐる英國民投票

23日、英では豫定通りEU残留離脱を問ふ國民投票を實施。報じられるところによれば、どうやら離脱と決した模樣。この結果を受けて、キャメロンは辭意を表明したらしい。

英佛百年戰爭により大陸から逐はれたイングランドは國教會を樹立するまでして獨立を保つてきた。WW2の後、大英帝國は終焉を迎へ、英國は嘗てないほどに大陸歐洲に近付いた。スターリング・ポンドこそ維持したもののEUの一部となり、ドーバー海峽の兩岸が地下トンネルで連結された。

しばらくこのまま行くのかと思ひきや、どうしてこのタイミングになつたのかは知らないが、イングランドは傳統的獨立路線に回歸することを選んだ。要因は色々あらうが、千年來の大陸に對する不信感がさうさう簡單に拭へるわけもないので、まあまあこんなものだよなあ、と思ふのみ。

ただ、これはあくまでイングランドの話であつて、スコットランドでは話が違ふ。そもそもスチュアート朝がグレートブリテンを統一するまで、スコットランドは大陸と組んでイングランドの後背を脅かすのが常であつた。投票の結果を受けて、スコットランドが再び獨立を問ひたいとしてゐるのは、當然の歸結である。

問題は、英國の離脱によつてドイツの比重がいや増すEUが今後どうなるか、の方であらう。第四帝國といふ冗句がそろそろ單なる冗談ではなくなりつつあるのかも知れない。今のドイツには別段の野心もなからうが、フランスやポーランドやデンマークがドイツの影響力増大をどう思ふか。西歐はまだ良いが、東歐は再びロシアかドイツかといふ窮極の選擇を迫られつつあるのかも知れない。

ともあれ、これで何かが決したといふよりは、全てがこれから次第といふ、まことに厄介な状況が出來したのだと思つてゐる。

穴拔け日記 (28.6.23)

皇室事項

兩陛下には、20日から22日まで、御料牧場に御滯在。

世間

元綜務相鳩山邦夫氏は、21日、逝去。

あれこれ耳目を騷がせた人といふ印象だが、最早惡印象しかない兄君よりは國家國民の爲になられたのではないかと思ふ。と、一言二言でも論評したくなる程度には魅力的に見えてゐたらしい。何はともあれ、謹んで御冥福をお祈りします。

後日追記: 21日付で、敍正三位、授旭日大綬章。

穴拔け日記 (28.6.21)

暦日天候地象

夏至(7時34分)。

皇室事項

兩陛下には、17日、離任する駐日韓國大使夫妻を御引見。

17日、於宮中、特命全權大使山中伸一、同軽部洋、同鈴木繁治及び同遠藤和巳の認證官任命式。

穴拔け日記 (28.6.17)

皇室事項

4日午前11時41分御出門、第67回全國植樹祭に御臨場、併せて地方事情を御視察のため、長野縣へ行幸啓、6日午後5時47分還幸啓。

8日午後4時44分御出門、特別展「黄金のアフガニスタン―守りぬかれたシルクロードの祕寶―」を御覽のため、東京國立博物館(臺東區)へ行幸啓、同6時26分還幸啓。

三笠宮妃には、帶狀疱疹につき8日から13日まで御入院。

兩陛下には、9日、離任する駐日スイス大使夫妻を御引見。

兩陛下には、9日、ベナン、ポーランド、オーストリア、ウルグアイの駐日大使夫妻と午餐。

10日午後3時30分、於宮中、新任本邦駐在カザフスタン特命全權大使イエルラン・ケネスーウリ・バウダルベック・コジャタエフの信任状捧呈式。

10日午後4時、於宮中、新任本邦駐在キルギス特命全權大使チンギス・アイダルベコフの信任状捧呈式。

13日午前10時9分御出門、第72回日本藝術院授賞式に御臨席のため、日本藝術院會館(臺東區)へ行幸啓、同11時46分還幸啓。

兩陛下には、14日、離任する駐日オーストリア大使夫妻を御引見。

主上には、14日、會計檢査院長、人事院總裁、公取委委員長、原子力規制委員會委員長と午餐。

兩陛下には、16日、香淳皇后例祭の儀につき、皇靈殿に出御。

兩陛下には、16日、文部科學省研究振興局長小松弥生、山形大卓越研究教授Ph.D.城戸淳二、阪大教授博士(經濟學)大竹文雄、東大教授博士(醫學)博士(農學)塩見美喜子と御懇談。

穴拔け日記 (28.6.16)

暦日天候地象

香淳皇后祭。

穴拔け日記 (28.6.10)

暦日天候地象

入梅(20時13分)。

穴拔け日記 (28.6.9)

暦日天候地象

舊端午。

穴拔け日記 (28.6.5)

暦日天候地象

芒種(14時49分)。

舊暦皐月朔日。

穴拔け日記 (28.6.3)

皇室事項

主上には、2日、内閣官房長官菅義偉から、「觀光先進國」に向けた政府の取り組みについて御説明を受けられた。

穴拔け日記 (28.6.1)

暦日天候地象

舊暦卯月二十六日。

皇室事項

皇后宮には、5月27日午後4時52分後出門、「ねむの木學園のこどもたちとまり子美術展」を御覽の爲、東京銀座畫廊・美術館(中央區)へ行啓、同5時35分還啓。

5月30日午後6時50分、於宮中、特命全權大使山村嘉宏、同北岡元、同瀧口敬二、同宮下孝之及び同小笠原一郎の認證官任命式。

皇后宮には、5月30日、紅葉山御養蠶所に於いて、上蔟行事を行はれた。

5月31日午前10時5分御出門、皇太子殿下假寓所蹟碑を御覽、小金井公園を御散策、引き續き、よこきファームを御訪問の爲、小金井市へ行幸啓、午後4時6分還幸啓。