故實抄録 社會 (平成15年前半)
1月
1月10日 (金)
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平壤政權が NPT 脱退といふのに憤つて見せるのは政治上の演技として大事なのは解るが、まさに臺本どほり。で、思ふのは、元々 NPT なんて核保有五大國のご都合主義に彩られた「不平等」條約やつたやうなといふこと。
なほ、吾輩の平壤政權への見解は、平壤政權といふ言葉の使ひ方から賢察さるべし。
- テレビ中繼を打切つたりするといふのが何とも。イスラエル首相が記者會見の中繼を打切られた一件。
1月14日 (火)
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宰相は靖國神社參拜。參拜する心はよいが、騙し討ち的に參拜するのはあまり感心できない。堂々と例大祭なり敗戰の日なりに行けばよい。まあ、お參りすること自體は結構なことであるから文句は此の位とす。
序でに書くが、例の「無宗教」といふ追悼施設新設には吾輩は懷疑的といふか、そもそも追悼施設とやらに「無宗教」なんてあり得るのかと言ひたい。國主導で訣の分らない新しい「戰歿者追悼教」でも創る氣か? それこそ「憲法違反」であらう。
- 文科相が平壤政權を北鮮と呼んだらしいが、まああんな連中は北鮮相當なので一々文句を云ふこともない。
1月17日 (金)
- ベルギーが脱原發なのはまあ勝手にせよといふ感じであるが、歐洲諸國が原發を止められるのは結局佛の原發から電線を引張つてくれば濟むからやらう。
1月20日 (月) : 大寒
- 貴乃花がとうとう辭めてしまうた。まああれぢや仕方ないが。
1月27日 (月)
- もんじゅの設置許可を無效とする判決。そこまで踏み込むかといふ感じがせでもなし。
2月
2月5日 (水)
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法相は法例 (明治31年法律第10號) 改正を諮問。法例は、第一條で法律の施行時期を定め、第二條で慣習法について言及し、第三條以下は法律行爲について適用される法律がいづれの國のものかといふことについて延々と述べてゐる。どうも國際標準に合はないのでといふことらしい。
【後日註】平成18年6月21日附で全部改正である「法の適用に関する通則法」(平成18年法律第78號) 公布。
2月13日 (木)
- 元建設相中村某が收監さる。
2月18日 (火)
- CCCD で賣上減とのアンケート結果、それは理の當然である。誰が好き好んで何かよく解らない仕掛けのされたものを買ふものか。そもそも CD の賣上が落ちてゐるのを複製されたからと手前勝手に解釋してゐるのと、それを大本營發表してゐるのとを見るにつけ莫迦らしい限り。再販制度に守られてゐる連中といふのは矢張腑拔けの集まりである。
2月26日 (水)
- 「人間の盾」には日本人も志願してゐるらしい。イラク現政權に命を張つて守る價値があるといふなら勝手にしたらよからう。私には莫迦莫迦しい限りやけども。
2月27日 (木)
- 經濟同友會が消費税率を19%まで段階的に引上げるべしと提言。さて、年金保險料と比べると、どちらがお得なのでせうかねえ。
3月
3月3日 (月) : 上巳
- りそな銀行が營業開始。結局名前の由來がさつぱりである。
- 日光の社寺及び近邊でも歩き煙草を禁止するさうであるが、どこでもかしこでも歩き煙草は禁止して貰ひたい。一番頭に來るのは構内禁煙とアナウンスが流れてゐるのに驛で煙草を吸う莫迦者。鐵道會社はかかる不屆き者から罰金を取り、或は驛から追ひ拂ふべし。
3月4日 (火)
- リクルート事件の江副某に執行猶豫附き有罪判決。執行猶豫が附いたのは微妙なところ。
3月9日 (日)
- 豐郷町に於ける騷動は町長解職で新たな段階へ。只、解職派が民主主義を強調し過ぎるのもどうかと思ふ。あんな町長を選んだのも、首にしたのも、この國の民主主義の作法に從うてしたことでせうに。
3月11日 (火)
- アザラシ一頭の事で大騷ぎ出來るのであるから、世の中平和である。
3月13日 (木)
- セルビア首相暗殺さる。
- 小柴教授はニュートリノ檢出器を9割引で買い叩いてゐたといふが、そんなんありか? ちいと酷い氣が致しまする。
- 産經は、web を何と心得るか。手前勝手に web の機能のいいとこ取りをして個別記事へのリンクお斷りなど、斷じて赦すまじ。リンクされたくなけりや、web でない何かを使へ。これやから既存メディアは横暴かつ愚昧といふのである。
3月14日 (金)
- 中學生が大麻を賣買してゐたといふが、その費用をどこから捻出してゐたのかが一番氣に掛る處。
3月15日 (土)
- 胡錦濤が北京政府の主席に選出さる。憎たらしい面した江は軍事委員會主席に留任。
3月20日 (木)
- 徳島縣知事が不信任さる。
- 福井日銀總裁が就任。
3月31日 (月)
- 農相大島理森が辭任。(【後日註】辭任理由は忘却)
4月
4月1日 (火) : 四月馬鹿
- NASA は吾等が偵察衞星の軌道を勝手に發表する始末。隨分他人を舐めたことをして呉れたものであると思ふ。
- 農相後任は亀井善之元運輸相。
- 郵政公社發足、で、何が變はるんでしたつけか。
4月13日 (日)
- 都知事は石原氏再選、まあ、あの相手では當然としか思へないけど。三重縣知事は野呂前松阪市長。
- 大阪環状線が蜂に運行を止められると言ふ椿事。別に遭遇した訣ではないが。といふか、遭遇してたらもつと恨みの籠つた文章を書いた事であらう。
4月14日 (月)
- 札幌市長選擧は再選擧といふ凄いことになつた模樣。この再選擧といふ制度は餘り悧口とは思へないので、もう少し増しにしたらどないですか。
4月17日 (木)
- 我が空軍が一部で評判の惡いクラスター爆彈を持つてゐたなんて知らなかつた。
4月20日 (日) : 穀雨
- 北京政府は SARS 患者數誤魔化しの件で衞生相及び北京市長を更迭。連休も中止。連休をいきなり中止出來るといふのに驚く。
- 濠洲の軍及び警察はヘロイン密輸容疑で平壤政權系貨物船を拿捕。
- 統一地方選後半戰いよいよ開始。14市長が無投票当選ですか。拘置中の身で市議に立候補とは、旅田前和歌山市長もなかなかしつこい。
4月21日 (月)
- ええと、髻切られたつて、ねえ。
- 平壤政權のミサイル施設が事故を起こしてゐたらしいが、ざまみよとか自業自得ぢやとかしか思はないのでありまして。
- 重大犯罪起こるたびにメディアが犯人の手法を逐一シミュレーションしてみせるのは防犯の觀點からはあまり好ましからざることかも知れず。同じく自殺の遣り方も教へてやるから同じ樣にして死ぬ奴が。
- 野茂が100勝達成。
4月24日 (木)
- 決して想定外ではないが、平壤軍事獨裁政權が核保有を認めた模樣。虚勢なのか事實なのか、何れにせよ怪しからぬことでは同じ。直ちに送金禁止措置などありとあらゆる嫌がらせをすることを政府に對し希求す。
4月25日 (金)
- 韓國は吾等が竹島を不法占領するのみならず、郵便番號までふり、遂にはポストまで設置した模樣。全く北が「核保有國」なら南は「侵掠國」なわけで、實に困つた連中である。
4月29日 (火) : 昭和節
- 白づくめの氣狂ひ集團が不審行動の由。
- 梅田の地下街で催涙スプレーか何か撒いた奴がゐたかと思へば、今度は地下鐵で煙とのこと。
5月
5月2日 (金)
- ヨルダンの空港で爆發死亡事件につき毎日新聞の記者が拘束さる。聞くに爆彈を土産と稱して持つてゐたといふから、驚くと云ふか呆れるといふか。自分が吹飛ぶなら致し方ないかも知れぬが、他人を爆殺するのは行かぬ。
- 韓國は平壤政權に肥料を惠んでやるさうである。無駄なことをするものである。
5月5日 (月) : 端午 / こどもの日
- 淀川に鮎遡上。嘘やろ、といふ感じである。
5月10日 (土)
- 輸送機の扉が開いて乘客空中に投げ出されるとはなんとも衝撃的な話。
- 千代田區は東京驛周邊も路上喫煙禁止にする方針。近畿でも早うかういふ佳いことをすべし。
- マスクが足らぬとてブラジャーで代用するのは、なんか厭な感じである。
5月11日 (日)
- 惡名高き神奈川縣警の管理する駐在所で騷いで高校生逮捕、舐められた警察に呆れるべきか、ガキ共の畏れを知らぬのを嘆くべきか。
- 安倍晋三官房副長官は土井たか子 (當時社民黨首) を槍玉に擧げた模樣。
萬死に値
とは隨分辛辣であるが言はれる方が言はれる方なので仕方ない。
5月15日 (木)
- 有事關聯法案は修正の上衆議院を通過。
- 青森縣知事は辭職願ひを提出。
5月16日 (金)
- 當局はりそな銀行に公的資金投入の方針。
- 此の頃關西を旅行した臺灣の醫者がSARSの疑ひで隔離され、本邦でも大騷ぎ。
- 平壤當局のミサイルが日本製部品の塊とは今更騷ぐ程のことでもあるまい。奴らが自力で開發できる訣もなく、本邦以外に奴らに精密部品呉れてやる甘い監視態勢の國もなし。
- GDP、實質は一應プラスと竹中平蔵擔當相は宣うたが、名目はマイナスにつき遂には詐欺師呼ばはりされる始末。
5月17日 (土)
- 政府はりそなに2兆円規模の資金投入を決定の由。ニュース曰く
預金は全額保護されます
、といふのは、潰れてないから當り前で、不安煽つてゐるだけ違ふんかと思ふ。 - 今日はムーア様々で連敗を免れり。
- 關西を觀光した臺灣醫師のSARS確定。
5月21日 (水) : 小滿
- 髻を落した代議士は、
never give up
と唱へて、辭める積りはない模樣。詰らぬ意地張りにスポーツマンシップ
なるものを發揮されても仕方ないんやけど。
5月22日 (木)
- 鯉を三タテに降す。
- 三浦雄一郎氏が世界最高齡でエベレスト登頂に成功。
5月23日 (金)
- 個人情報保護關聯法が可決成立。
- 臺灣醫師SARSで大混亂の一件につき、當局はひとまづ安全を宣す。
5月25日 (日)
- 女王陛下の濠洲聯邦総督は辭意を表明した模樣。
- 臺灣はSARSに關し中共による援助を拒否。
- 斎藤十朗元參議院議長は次期選擧に立候補しない旨を表明。
5月28日 (水)
- 首都機能移轉は候補地が決められぬにつき棚上げとなりぬ。
5月29日 (木)
- ひまわり5号の運用が停止されて米の衞星を使ひ始めてからトラブル續出といふ。颱風が來る前になんとかして頂きたう存ずる。
- 女王陛下戴冠50年を祝したウヰスキー、1本百萬圓。本邦で6本を賣るといふが、誰が買ふのでせう。
5月30日 (金)
- 浮島丸事件につき大阪高裁は原告逆轉敗訴の判決。善し惡しはさておき、最近の軟弱傾向を鑑みると隨分思ひ切つた判決と思ふ。
6月
6月1日 (日)
- 前日は寺尾の、當日は貴乃花の斷髮式。
- 麻生自民黨政調會長は、産經に據ると隣國間で歴史認識を共有する能はざる趣旨を述べた樣であるが、讀賣、毎日に據るなら創氏改名云々の部分しか分らない。隨分ご都合主義な拔き書きと覺ゆ。かかる發言に對し韓國當局が早速噛み附いた模樣。笑止千萬。
6月4日 (水)
- 岐阜縣海津郡三町合併につき、平假名で「ひらなみ」と附けようとしてゐるところ、住民が變更するやう請願したとの事。三町の頭を取つて新たに附けたやうであるが、郡名で良しとする尤もな向きもある模樣。所詮他人事ではあるが、支配人は奇を衒つた新しい名前より郡名を用ゐる方がまともであると斷ずる。
6月5日 (木)
- 畏くも今上陛下の御在位日數は當日を以て大正天皇のそれを越えたとの事。
- 本邦の情報收集衞星を目視するのは良いことかそれとも惡いことか、何れにせよ見えてしまふものはしようがないか。
6月6日 (金) : 芒種
- 虎今日も勝つて二位と10ゲーム差。でも最近のムーアのだらしないのが氣に掛る。
- 有事關聯三法が參院で可決、成立。
6月8日 (日)
- 「万景峰号」は未だ出港せざる模樣。このまま永遠に來なくて構はない。平壤當局などは豫定通り文句を言うてるやうであるが、人攫ひが何を拔かすか、賊猛々しいにも程がある。
6月9日 (月)
- 鳥取縣知事 (後日註: 片山善博) は、「三位一體の改革」につき、東芝 (後日註: 地方分權改革推進會議議長が當時東芝會長の西室泰三であつた) に怒りの矛先を向けたる模樣。全く、三位一體の改革と言ふが、財源の手當てをおざなりにするでは、羊頭狗肉である。ふざけてゐる。權限だけあつても錢がないでは何もできない。大體、今でも問題なのは權限より寧ろ誰にも氣兼ねせずに使へる錢がないことではないか? 補助金貰うて來るのが爲政者の仕事と言はれたんぢや、阿呆らしうて仕方ない。
6月11日 (水)
- 東證平均株價は一時九千円臺を恢復。
- Intel x86 はこれまで十億個を賣つたさうな。
6月13日 (金)
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聯合王國は、大法官職を廢し、最高裁を貴族院から分離する模樣。
後日追記その1: 結局、2007年現在、大法官 (en: Lord Chancellor) は存續。現状、法務大臣 (en: Secretary of State for Justice) 兼務となつてゐる。
後日追記その2: 大法官が務めてゐた上院議長職は、新設された Lord Speaker が務めることになつた。
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「武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」 (平成15年法律第79號) 他の有事關聯法が公布さる。
6月17日 (火)
- 2003年IWC總會。IWC は保存委員會なるものの設置をを強行採決。本邦やノルウェーなどは反撥。全く、實に怪しからぬことである。このまま莫迦にされ續けるなら、いつそのこと IWC なんかやめちまへ。
6月18日 (水)
- 引き續き2003年IWC總會。頭に來てゐるので書く。そもそも何を喰ふかは喰ふ者の勝手である。鯨を喰はうが、狗を喰はうが、牛を喰はうが、豚を喰はうが、他人にとやかく言はれる筋合ひはない。それをとやかくいふ反捕鯨派に此の先延々苛められるのは、國辱である。日本が拔けてやれば、IWC なぞ役立たずの單なる鯨可愛がり仲良し倶樂部になるのであるから、拔けてしまふのが吉。金を拂うて屈辱を味ははさるなぞ愚の骨頂。
- 宰相は野黨の審議拒否を助長するやうな發言をした由。思ひ切りのいいことを言ふのは結構であるが、國會會期を折角延長したのに空轉させてどうする積りであらう。
6月19日 (木)
- 引き續き2003年IWC總會。何かと腰の引けた吾が政府も事茲に至りては IWC の分擔金據出を留保する模樣。事態が好轉せざる間はこのまま留保し續けるのが吉。
- 數多き外來語のうち、よく知られ、よく理解され、よく使用される第一は、ストレスであるとの調査結果。全く厭な現世である。
6月20日 (金)
- 東電はでんき予報なんてのを遣るらしいが、全く情けない。「予報」つて何さ。尤も近畿在住の儂には直接關係のないどうでもいい話ではある。
6月21日 (土)
- 日共は綱領を變へた樣であるが、社會主義を目指す限り幾ら變へても駄目なものは駄目。
6月25日 (水)
- 印度は西藏が北京政府の版圖であることを容認した模樣。面白からず。
- 金大中は結局ノーベル平和賞を1億ドルで買うた訣ですか。
- 高校入試問題をろくに解けない教師がゐたといふのが情けない。
6月26日 (木)
- 兒童虐殺犯の公判結審。かういふ惡鬼がゐるにも關はらず死刑を止めようといふのは、氣が違へてゐるとしか思へず。