娯樂系感想等: 劇場版Fate/stay night Heaven's Feel III spring song

三部作第三章は、第二章の最後で桜がすつかり黑くなつた、そのすぐ後から。

ライダーvsセイバーオルタまでは、割合あつさりしてゐたなあ、といふ印象。といふのも、桜がイリアを攫つて行つたところとか、士郎vsバーサーカーのあたりとかは、ゲームで遊んだときにはもつとおつかなくて痛くてしんどい思ひをしたやうな記憶があつたので。いやまあ、ゲームだと選擇肢を間違へるとタイガー道場送りになつてしまふといふのももしかしたらあるのかも知れないが。そんな記憶が(正しい記憶かどうかは分からないが)あつたものだから、ある種の覺悟を決めて觀に行つたわけだが、少々悲觀しすぎであつた、みたいな感じ。

ライダーvsセイバーオルタは、今回唯一のサーヴァント同士の戰ひといふことで、流石の出來だつたのではないかと。あの速度では細かいところまでは追へてゐないけれどもさ。

それにしたつて、このルートのセイバーは何とも割を食つてるよなあ、と。ゲームで遊んだときにはそこには氣が行かなかつたのにねえ。うんまあ、他作品でジャンクフードを頰張つたり、サンタになつたり、等々、割と能動的に暴虐を恣にしてゐる黑王樣の印象とのギャップといふのもあるのかも知れないが。

最後は綺麗に纏めたなあ、と思ふ。原作未履修勢にとつてどうだつたか、といふ疑問がないわけでもないが、そこが大きな瑕疵になる作りではあるまい。後味はもつとこつてりした感じになるとばかり思つてゐたのだが、意外に淡泊といふか、あつさりといふか、すつきりといふか、後を引かない感觸を得た。

(以下蛇足) 次はhollow ataraxiaが見たい。「ジャプニカ暗殺帳」とかもっきゅもっきゅとか見たい。