読書メモのページ
 
「THE GIRL NEXT DOOR」
Mindy Kaplan 著
Naiad Press

7月17日

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蝋燭の焔

「蝋燭の焔」
ガストン・バシュラール 著
現代思潮新社

7月11日

蝋燭の焔の呼び起こす夢想についての断章。この省察集の中にはバシュラール自らの蝋燭によって呼び起こされる夢想について書かれており、興味深い。
数々の美しい詩の引用と共に、読むものは誰しも、あの蝋燭の焔を見つめていた一夜の想念を思い出さずにはおれないであろう。

夢見る人のための手引き。
「散文詩集」
ツルゲーネフ 著
岩波文庫

7月10日

ツルゲーネフの散文詩を集めた一冊。まるで短い物語かアフォリズムのような感じの詩集。
間近に迫り来る死と人生の短さを歌ったものも多い。ロシアの農民や美しい自然を歌ったものにも心惹かれる。
嵐の中のアルジェリア

「嵐の中のアルジェリア」
ファン・ゴンティソーロ 著
みすず書房

7月10日

1994年のアルジェリアの状況を考察する一冊。
革命後のFLNの失敗、イスラム主義勢力の台頭の意味など分かりやすくとりあげられている。
また、附論ではあるが、「ライ・ミュージック」についての考察が非常に良い。当時までのライ音楽の流れが良くわかる。
「九尾の猫」
エラリー・クイーン 著
ハヤカワ文庫

7月8日

古典として読む。実はエラリー・クイーンを読むのは15年ぶりくらいなので。
最初はテンポが緩く、エラリーの薀蓄も無く、話として読みにくかったが、中途からは上手く展開して読みとおすことが出来た。
真相がわかった後のエラリーの苦悩が描かれ、人間味のある設定になってきたなとは思うが…。
あまり楽しめなかった。どうも相性が悪いようだ。
「離縁」
ラシッド・ブージェドラ 著
国書刊行会

7月7日

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カルメル修道女会に入ろうとしたある少女の夢

「カルメル修道女会に入ろうとしたある少女の夢」
マックス・エルンスト 著
河出文庫

6月30日

エロティシズムと幻想に満ちた版画と言葉の本。
言葉そのものも一つの絵画として眺めた。自身も有名なシュールレアリストである巌谷国士が翻訳。後書・解説がまた楽しい。
わたしをさがさないで

「わたしをさがさないで」
ギリアン・ロバーツ 著
集英文庫

6月22日

久々にとても面白いミステリを読んだと言う感じ。私がミステリに求めるものが上手く詰め込まれている。テンポの良い会話、複数の視点から描かれる人間関係、派手派手しくない地道な謎解き。特に、多彩ではあるが、どこにでもいるようなありふれた登場人物の描写がよい。
ストーリーは、探偵事務所に志願してきた28歳のシングル・マザーであるビリーと、探偵事務所を経営するエマ・ハウとが、行方不明者を捜す事件からはじまる。

エマ・ハウは50代、その年齢から見た視点、またビリーの側からの視点が交錯するところが面白い。中年でいかつい感じのエマ・ハウはなんとなしにバーサ・クールを思わせるところがあるが、バーサは飽くまでドナルド・ラム(若い男)の視点からしか描かれたことはない。エマの内面描写は年齢を重ねることの意味を感じさせるものだ。
シリーズ第一作で、まだまだ登場人物も出揃ってはいない。次回作からの展開が楽しみである。
「生埋め」
サーデグ・ヘダーヤト 著
国書刊行会

6月21日

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「モデラート・カンタービレ」
マルグリット・デュラス 著
河出文庫

6月19日

噛み合わないような会話、曖昧模糊として隠された、しかし、登場人物の間ではまるで既知の事実であるかのように踏まえられた秘密の上に進む描写などは当時は非常に斬新だったのではないだろうか。
この手さぐりで進む小説はある情熱(実現はしてはいない)を扱っているが、それは直接的に現れるのではない、秘められた、それでいて人間を変えてしまうようなものとして描かれる。
とにかく、この描写の手法などが面白い。
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