閑 - 漢字私註

説文解字

閑
闌也。从中有
段注に引申爲防閑。古多借爲淸閒字。又借爲嫻習字。といふ。
十二門部

康煕字典

部・劃數
門部四劃

『唐韻』戸閒切『集韻』『韻會』何閒切『正韻』何艱切、𠀤音閒。『說文』闌也。从門、中有木。《徐曰》閑、猶闌也。以木歫門也。會意。『廣韻』防也、禦也、法也。『易・乾卦』閑邪存其誠。《疏》言防閑邪惡、當自存其誠實也。又『家人』閑有家。《疏》正義曰、治家之道在初、卽須嚴正立法防閑也。又『書・畢命』雖收放心、閑之維艱。

又『廣韻』大也。『詩・商頌』旅楹有閑。《疏》𨻰列其楹、有閑然而大。

又『詩・魏風』桑者閑閑兮。《傳》閑閑然、男女無別往來之貌。

又『爾雅・釋詁』習也。『詩・秦風』遊于北園、四馬旣閑。《傳》閑、習也。又『禮・經解』以之田獵有禮、故戎事閑也。

又『韻會』馬闌也。『前漢・百官公卿表』龍馬閑駒。《註》閑闌、養馬之所也。故曰閑駒。『周禮・夏官・校人』天子十有二閑。《註》每廐爲一閑。『左傳・成十八年註』每廐爲一閑、閑有二百一十六匹。

又『周禮・夏官・虎賁氏』舎則守王閑。《註》閑、梐枑。《疏》閑與梐枑、皆禁衞之物也。

又閡也。『易・大畜』日閑輿衞。《註》閑、閡也。衞、護也。進得其時、雖涉艱難、而無患也。輿雖遇閑、而故衞也。《疏》進得其時、涉難無患、雖曰有人欲閑閡車輿、乃是防衞見護、故曰閑輿衞也。

又動搖也。『詩・大雅』臨衝閑閑。《傳》閑閑、動搖也。

又『荀子・勸學篇』多見曰閑。

又『博雅』閑、遮也。

又『韻補』叶音賢。『曹植・王粲誄』發言可詠、下筆成篇。何道不洽、何藝不閑。

『正字通』閒暇、閒宂與閑音同義別。【潘岳・閒居賦】淸𥡆敞閑、本作、吳棫【韻補】引賦攺作閑。【字彙】引入閑註、譌誤與【韻補】同。【正韻・十刪・閒註】俗作閑。分閒、閑爲二。【閑註】闌也、習也。又訓散也、宂也、暇也。亦作。【嫺註】通作閑。合閒閑爲一、自相矛盾。閑習之閑或借嫺、防閑、馬閑、古今未有攺从嫺者、汎云閑亦作嫺、尤非。

異體字

簡体字。

音訓

カン(漢) 〈『廣韻・上平聲・山・閑』戸閒切〉[xián]{haan4}
ふせぐ。ふさぐ。のり。ならふ(閑習、閑達)。なれる。ひま(閑暇)。しづか(安閑)。

解字

白川

の會意。

『説文解字』に闌なり、『同』闌字條に門の遮なりとあり、門にしきりをすることをいふ。故にふせぐ意となる。

またと通じて、間靜の意に用ゐる。

藤堂

の會意。牛馬の小屋の入口(門)に構へて、勝手に出入りするのを防ぎ止める閂の棒。

閑暇の意に用ゐるのはに當てた假借的な用法だが、後には寧ろ閑を使ふことが多い。

漢字多功能字庫

金文はに從ひ、門中に木のある形に象り、遮欄の意を表すとする人がある(參・『説文解字』、張世超、等)。

金文では間歇、休止を表す。同簋世孫孫子子差(佐)右(佑)吳(虞)大父、母(毋)女(汝)又(有)閑(閒)。代々の孫子はみな大いなる父を輔助し虞れ、間歇すること毋かれ、の意。

屬性

U+9591
JIS: 1-20-55
當用漢字・常用漢字
U+95F2