晶 - 漢字私註

説文解字

晶
精光也。从三。凡晶之屬皆从晶。
晶部

康煕字典

部・劃數
日部八劃

『唐韻』子盈切『集韻』『韻會』咨盈切、𠀤音精。『說文』精光也。从三日。『宋之問詩』八月涼風天氣晶。

又晶晶、光也。『歐陽詹・秋月賦』晶晶盈盈。又『方岳詩』江樹曉晶晶。

『集韻』或作

『通雅』古精、晶通。『易林』陽晶隱伏、卽陽精。『讀書通』水精、卽水晶。

音訓

シャウ(呉) セイ(漢) 〈『廣韻・下平聲・清・精』子盈切〉[jīng]{zing1}
あきらか。ひかり。

解字

白川

象形。星の光に象る。三星を以てその晶光を示す。昔の夜空の星は明るかつたのであらう。

『説文解字』に精光なり。三日に從ふ。とするが、三日の光といふものはあり得ない。

の卜文、金文は、晶に從ふ形。またの卜文、金文の字形も晶に從ひ、參とは珠玉を飾つた簪を插してゐる婦人の側身形で、珠光を示すためにを加へる。

藤堂

象形。星が三つ光るさまを描いたもの。澄み切つた意を含む。

落合

の初文。を竝べて、小さな星が多數ある狀態を表現してゐる。

漢字多功能字庫

三個の圓圈に從ひ、三つの星々の形に象る。古代には三は多數を代表し、故に數多の星々と理解できる。の初文。後世には晶は星の光の輝き、冴えて透き通るさま、あるいは水晶を表し、故に星字で星々といふ本義を表す。あるいは圓圈の中に點を加へ、點は戰國文字に至つて橫劃に伸ばされ、遂にはと相混じる。甲骨文では本義に用ゐる。《合集》11503㞢(有)新大晶(星)並火。新しく大きい星と火星が竝行するの意(屈萬里)。火は火星の簡稱。

星の光から、明亮、光亮の義を派生する。『雲笈七籤』卷二無日無月、無晶無光。

明亮から派生して、明淨(明るく綺麗、明るく澄む)、清朗(晴朗、清々しい、明朗)を表す。陳子昂〈送著作佐郎崔融等從梁王東征(并序)〉天晶無雲、朔風清海。

星の光は決して熱を發散せず、それで、冷たく澄んだ光を出す結晶體を「水晶」と稱する(白川静)。

屬性

U+6676
JIS: 1-30-29
當用漢字・常用漢字

關聯字

晶に從ふ字