逞 - 漢字私註

説文解字

逞
通也。从聲。楚謂疾行爲逞。『春秋傳」 曰、何所不逞欲。
辵部

康煕字典

部・劃數
辵部・七劃

『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤丑郢切、音騁。『說文』通也。『玉篇』快也。『左傳・隱十一年』鬼神實不逞于許君。

又『玉篇』極也、盡也。『左傳・襄二十五年』不可億逞。

又『玉篇』解也。『左傳・隱九年』乃可以逞。《註》謂可以解患也。

又『廣韻』疾也。『揚子・方言』東齊海岱之閒、疾曰速、楚曰逞。

又『增韻』矜而自逞也。

又『正韻』不檢謂之不逞。

又『集韻』怡成切。與同。人名。晉有欒盈、亦作逞。

又叶癡眞切、音瞋。『張衡・思玄賦』遇九臯之介鳥兮、怨素意之不逞。遊塵外而暼天兮、據㝠翳而哀鳴。

音訓

テイ(漢) 〈『廣韻・上聲・靜・逞』丑郢切〉
たくましい。たくましくする。とく。はなつ。

解字

白川

形聲。聲符は。呈は祝禱を收める器を捧げて、点に向かつて祈ることをいふ。

説文解字に通ずるなりとし、楚にては疾行を謂ひて逞と爲すと方言を以て解し、また『左傳・昭十四年何ぞ欲をほしいままにせざる所あらんの文を引く。

勝手なことを祈ることを逞といふ。

藤堂

と音符(眞つ直ぐ差し出す、眞つ直ぐ伸ばす)の會意兼形聲。一直線に進んで、抑へが效かないこと。

漢字多功能字庫

金文はに從ひ、呈は聲符。金文では人名に用ゐる。吳季子之子逞劍吳季子之子逞之元用鐱(劍)

屬性

U+901E
JIS: 1-77-87
人名用漢字