飫 - 漢字私註

説文解字

𩜈
燕食也。从聲。『詩』曰、飲酒之𩜈。
食部

康煕字典

部・劃數
食部・四劃
古文

『廣韻』依倨切『集韻』『韻會』『正韻』依據切、𠀤音淤。『玉篇』食多也。『廣韻』飽也、饜也。

又『說文』燕食也。本作𩜈。『詩・小雅』儐爾籩豆、飮酒之飫。『毛傳』儐、𨻰。飫、私也。不脫屨升堂謂之飫。『鄭箋』私者、圖非常之事。若議大疑於堂、則有飫禮焉。『朱傳』飫、饜也。

又『周語』王公立飫、則有房烝、王公諸侯之有飫也、將以講事成章、建大德、昭大物也、故立成禮、烝而已。又武王克殷、作飫歌。《韋昭曰》立謂立行禮不坐也。立曰飫、坐曰晏。歌辭、互見支字註。

又『廣韻』賜也。『左傳・襄二十六年』將賞爲之加膳、加膳則飫賜。

又『尚書序』逸書有𦼹飫篇名。《傳》𦼹、勞。飫、賜也。

『集韻』或作𩜏

部・劃數
食部・八劃

『廣韻』同

部・劃數
食部八劃

『玉篇』同。『後漢・馬融傳』𩜏賜犒功。《註》同飫。

部・劃數
食部十一劃

『集韻』『韻會』『正韻』𠀤依據切、音瘀。同。『詩・小雅』如食宜饇。《箋》王如食老者、則宜令之飽。

又『廣韻』衣遇切『集韻』『韻會』威遇切、𠀤音嫗。又『集韻』於口切、音毆。義𠀤同。

部・劃數
禾部四劃

『集韻』、古作秗。註詳食部四畫。

異體字

簡体字。

音訓

ヨ(漢) オ(呉) 〈『廣韻・去聲・御・飫』依倨切〉
あきる(飫聞)。さかもり(飫宴)。たまふ(飫賜)。

解字

白川

形聲。聲符は

『説文解字』に燕食なりとし、𩜈を正體としてとするが、聲が合はない。

爾雅・釋言』に飫、私也。とあつて、私宴の意とする。そのとき歡樂することを飫歌といひ、加膳することを飫賜といふ。すべてゆたかに、餘分のある意であらう。

藤堂

(柔らかい、ぐつたり)の會意。

漢字多功能字庫

飫は古く𩜈に作り、本義は古代の君主が同姓と燕飲したる私宴、後には燕食、飲宴を表す。先秦典籍では本義に用ゐる。『國語・魯語下』繹不盡飫則退

歷代文獻に燕食、飲宴を表す例が出現する。

また轉じて飽食の意。『左傳・襄二十六年』將賞爲之加膳、加膳則飫賜。

また古代の禮儀に用ゐる。『國語・周語下』夫禮之立成者為飫

また賜予を表す。『廣韻・御韻』に飫、賜也。とある。

屬性

U+98EB
JIS: 1-81-12
𩜈
U+29708
𩜏
U+2970F
U+9947
JIS X 0212: 72-75
U+79D7
U+996B