柱 - 漢字私註

説文解字

柱
楹也。从聲。
木部

康煕字典

部・劃數
木部五劃

『唐韻』『韻會』『正韻』直主切『集韻』重主切、𠀤除上聲。『說文』楹也。『廣雅』楹謂之柱。『前漢・成帝紀』腐木不可以爲柱。

又底柱、山名。『書・禹貢』東至于底柱。

又上柱國、柱下史。皆官名。『戰國策』爵爲執珪、官爲柱國。『漢官儀』侍御史爲柱下史。

又『前漢・禮樂志』柱工員二人。《註》柱工、主箏瑟之柱。

又應劭曰、柱下史法冠、一曰柱後、以鐵爲柱也。『蔡邕・獨斷』柱後惠文冠。

又『唐韻』知庾切『集韻』『正韻』冢庾切、𠀤音主。柱夫、草名。『爾雅・釋草』柱夫、搖車。

又『集韻』『類篇』『韻會』𠀤株遇切、音駐。與通。掌也、刺也。『前漢・朱雲傳』連柱五鹿君。

又枝柱曰柱。『韓愈・王適墓銘』鼎也不可以柱車、馬也不可以守閭。

音訓

(1) チウ(漢) 〈『廣韻・上聲・麌・柱』直主切〉
(2-1) チウ(漢、呉) 〈『廣韻・上聲・麌・拄』知𢈔切〉
(2-2)〈『集韻』株遇切、音駐; 去聲〉
(1) はしら。ことぢ(琴柱)。
(2) ささへる。そしる。

音義(2)はに通ずる。藤堂は(2-1)を、康煕字典、KO字源は(2-2)を示す。

解字

白川

形聲。聲符は。主に、駐の聲がある。主は燭臺の形。直立してその上端に盞がある。柱は木の直立するもの。

説文解字にはしらなり、また楹字條に柱なりとあつて互訓。盈に盈滿の意があり、圓柱をいふ。柱は角、圓のいづれにも用ゐる。

『新撰字鏡』に死なりの訓があり、本邦では死者を一柱、二柱と數へたため。

藤堂

と音符の會意兼形聲。主は、燭臺の上にじつと立つて燃える燈明を描いた象形字。柱は、じつと立つ木を意味する。

漢字多功能字庫

に從ひ聲。本義は房屋を支へる柱。『史記・刺客列傳』秦王環柱而走。

ひろく柱狀のものを指す。『墨子・備城門』藉車之柱、長丈七尺。

また樂器上の弦を繫ぐ木を指す。唐・李商隱〈錦瑟〉錦瑟無端五十絃、一絃一柱思華年。

また直立し高く聳えるさまを表す。『莊子・徐無鬼』夫逃虛空者、藜藋柱乎鼪鼬之逕。王先謙集解藜藋森立如柱。郭慶藩集釋此言柱乎鼪鼬之逕、亦極謂其高也。

毛筆の筆頭の中心部分の硬質の毛をまた柱と稱す。晉・崔豹『古今注・問答釋義』蒙恬始造、即秦筆耳、以枯木為管、鹿毛為柱、羊毛為被。所謂蒼毫、非兔毫竹管也。

屬性

U+67F1
JIS: 1-35-76
當用漢字・常用漢字