壴 - 漢字私註

説文解字

陳樂立而上見也。从。凡壴之屬皆从壴。
壴部

康煕字典

部・劃數
士部六劃

『廣韻』中句切『集韻』冢庾切、𠀤音紵。𨻰樂也。又借作豎立之豎。見『韻寶』。

『正字通』豈字之譌。『說文』豈𨻰樂立而上見也。从屮从豆。附士部、非。

音訓

チュウ チュ シュ

解字

白川

は鼓の象形。

藤堂

象形。太鼓または豆(高坏)を眞つ直ぐ立てた姿を描いた字。

落合

太鼓の象形。上部は吊すための構造を表す。異體字には太鼓の音を表す小點を加へるものもある。

鼓と共通する用法もあり、殷代には未分化だつたかも知れない。

甲骨文での用義は次のとほり。

  1. 祭祀名。太鼓を叩く儀禮であらう。
  2. 地名またはその長。當初は殷に敵對したが、後に服從した。第一期(武丁代)には領主が宁壴とも呼ばれてゐる。また第三期(康丁武乙代)には貞人としても見える。用例が鼓に近く、同一地かも知れない。
  3. 女性の名。第一期(武丁代)。婦壴と呼ばれる。壴の出身かも知れない。

上古音は尌(樹)に近いが、甲骨文では尌は壴に從つてをらず、後代の字形によつて變化した一種の慣用音と思はれる。甲骨文での用法は鼓に近いので、本來の發音はそれに近いものだつたのだらう。

漢字多功能字庫

甲骨文、金文は鼓を立てる形を象り、上部のは裝飾、中間の圓形は鼓の膜、下部は鼓の身を載せる脚架。學者は多く鼓の初文とする(徐灝、戴侗、郭沫若、唐蘭、馬叙倫、高鴻縉など)。

卜辭では壴と鼓は同じ字で、通用し區別がない(姚孝遂)。

金文での用義は次のとほり。

屬性

U+58F4
JIS: 2-5-23

関聯字

壴に從ふ字

壴聲の字