舛 - 漢字私註

説文解字

對臥也。从𡕒相背。凡舛之屬皆从舛。
舛部
また𨅱につくる。
楊雄說、舛从、春。

康煕字典

部・劃數
部首

『唐韻』昌兗切『集韻』『韻會』『正韻』尺兗切、𠀤音喘。『說文』對臥也。从夕㐄相背。『博雅』舛、偝也。『前漢・楚元王傳』朝臣舛午、膠戾乖剌。《註》言志意不和、各相違背也。『抱朴子・任命卷』躁靜異尚、翔沉舛情。

又『廣韻』剝也。『莊子・天下篇』惠施多方、其書五車、其道舛駁。

又『增韻』舛、錯也。『韻會』錯亂也。『左思・吳都賦』詭類舛錯。『王融・靜行詩』遵塗每多舛、顧省能無忡。

又『類篇』尺尹切、音蠢。雜也。

音訓・用義

セン(漢、呉)
そむく(舛逆)。たがふ。あやまる(舛誤)。みだれる(舛錯)。まじる(舛雜)。
(國訓) ます

本邦ではと混同されその俗字として用ゐる。

解字

白川

と𡕒の會意。左右の足が外に向かつて開く形。左右相違つて進み得ない形で、乖誤の意。

莊子・天下』に惠施多方、其書五車、其道舛駁、其言也不中。(惠施多方にして、其の書五車、其の道舛駁にして、其の言や中らず。)とあり、相矛盾することをいふ。

舛の反文は𣥠、發の從ふところ。

字はまた踳、僢につくる。足の交錯し、みだれることをいふ。

藤堂

會意。左足(偏)と右足(旁)が互ひ違ひの方向にあつて、行き違ふこと。

漢字多功能字庫

方向が相反する二に從ひ、二つの足がそれぞれの路を行くさまを象る。そこから違背、橫逆などの義が派生した。

季旭昇の分析に據ると、古文字中に單字では見えず、字の下に二足が反對を向く形が往々にして出現するといふ。季氏は、舛字は戰國以後の文字學者が分析のために創り出した字であらうといふ。

屬性

U+821B
JIS: 1-33-4

関聯字

舛に從ふ字