説文解字私註 囧部

囧部

説文解字
窻牖麗廔闓明。象形。凡囧之屬皆从囧。讀若獷。賈侍中說、讀與明同。
康煕字典
囗部四劃
『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤俱永切、音憬。『說文』窻牖麗廔闓明、象形。
伯囧、人名。周太僕。正本作囧、俗訛作冏。見『書・囧命』。
同。『韓愈詩』蟲鳴室幽幽、月吐窻囧囧。《註》囧囧猶烱烱也。烱从火囧。
冏 冂部五劃
『篇海』古熒切、音扃。『木華・海賦』冏然鳥逝。《註》光也。
クヱイ
まど。あきらか。

窗の形を象る。

説文解字
𥁰 『周禮』曰、國有疑則盟。諸侯再相與會、十二歲一𥁰。北面詔天之司愼司命。𥁰、殺牲歃血、朱盤玉敦、以立牛耳、从从血。
𥂗 篆文从
𧖽 古文从
康煕字典
皿部八劃
《古文》𢄾
『唐韻』武兵切『集韻』『韻會』『正韻』眉兵切、𠀤音明。『釋名』明也。告其事於神明也。『類篇』誓約也。又信也。『書・呂𠛬』罔中于信、以覆詛盟。『周禮・春官・盟祝』註:盟詛主於要誓。大事曰盟、小事曰詛。『疏』盟者、盟將來。詛者、詛往過。『春秋・正義』凡盟禮、殺牲歃血、告誓神明、若有背違、欲令神加殃咎、使如此牲也。『禮・曲禮』涖牲曰盟。『疏』割牲左耳、盛以珠盤。又取血、盛以玉敦、用血爲盟書。書成、乃歃血讀書。
盟府、司盟之官也。『左傳・僖五年』藏於盟府。
『集韻』武永切、明上聲。義同。
『集韻』眉病切、明去聲。『莊子・齊物論』其留如詛盟。郭象讀。
『字彙補』謨耕切、音萌。義同䀅。徐邈讀。
『廣韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤莫更切。與孟通。地名。『左傳・隱十一年註』盟、今盟津。河內邑名。『史記・周本紀』武王東觀兵於盟津。『書・禹貢』作孟津。
澤名。『前漢・地理志』道荷澤、被盟豬。《註》今南京虞城縣西北孟諸澤是也。『書・禹貢』作孟豬。
叶莫郞切、音茫。『詩・小雅』君子屢盟、亂是用長。『史記・序傳』殺鮮放度、周公爲盟。大任十子、周以宗疆。
叶莫浪切、茫去聲。『黃庭經』十讀四拜朝太上、先謁太帝後北向。黃庭內經玉書暢、授者曰師受者盟。
『說文』本作𧖸、从血。篆作𥂗。『字彙』俗通从皿、故附皿部。
ちかふ。ちかひ。
解字(白川)
明と血の會意。明は神明。その前で牲血を歃つて盟約することをいふ。囧は窗の象形で、月明の入るところ、神明ののぞむところ。
解字(藤堂)
皿と明の會意、明は亦た音符。皿に血を入れて歃り、神明に證を立てること。
解字(落合)
甲骨文は皿に從ひ冏聲。冏に神明の意はない。犧牲の血を歃る儀禮を表す字であり、冏の代はりに血を表す指示記號の楕圓を加へた異體字もある。西周金文で冏を明(朙)に變へた字が現はれ、後代はこれを承ける。
解字(漢字多功能字庫)
甲骨文は皿に從ひ囧聲。金文は多く朙聲。恐らく血を歃り盟誓するの意。本義は盟誓。皿は意符でもあり聲符でもある。盟は衁の異體字で、血と衁は同義、恐らく異なる方言の異稱であらう。甲骨文の血は血の表意字と見ることもでき、衁の表意字と見ることもできる。盟の初文は𧖸で、衁の表意字(補註: 血字)の從ふところの血の滴る形(補註: 皿の上の點に當たる)を囧聲に改め、後に二字に分化した。
甲骨文の從ふ囧が田に變はつた字もある。金文には皿に從はず血に從ふ字がある。戰國文字に皿を示に改めて意符となし、神聖の意を示すものがある。
甲骨文では本義に用ゐ、盟誓を表す。また、牲を殺して誓ふことを表す。
金文では通じて明となす。
竹簡では通じて明となし、次を表す。(補註: 明日、明年、などの明の用法を指す。)
當用漢字・常用漢字